【記者のひとこと】「コストセンター」脱却へ問われる発想
コールセンターなどのカスタマーサポート部門はかつて、「コストセンター」(コストは集計されるが利益は集計されない部門)と呼ばれていました。「苦情処理」が役割の中心だったためで、価値を生み出す組織として捉える企業が少なかったように思います。
しかし、今では顧客の声が直接得られる部門として、カスタマーサポートの意義を見直す動きが一般的になってきています。顧客の声を商品開発やサービス設計に積極的に生かそうと考える企業は多く、また適切な対応で顧客満足度を高めることができれば、既存顧客が口コミなどで新しい顧客を呼び込むことも考えられます。カスタマーサポートは数字として表せない利益を生む「プロフィットセンター」へと変わってきたと言えるでしょう。
最近では、Zendeskなどのカスタマーサポート業務を効率化するツールの存在感が高まっています。ただし、これらのツールを業務コスト削減だけを目的に使っていては、コスト面だけにこだわる旧来のコストセンターからは抜け出せません。カスタマーサポート部門が生み出すべき利益は何か、その実現のためにツールをどう活用するか。そんな発想が問われているのかもしれません。(藤岡堯)
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