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ブナ林が育む豊かな水とグルメ! 雄大な自然が広がる鳥取県

時事ネタ

2021/06/18 17:30

 鳥取砂丘をはじめ、雄大な自然が広がる鳥取県。中でも、中国地方の最高峰との呼び声が高い「大山(だいせん)」は西日本最大級の面積を持つブナ林を有している。ブナ林は、非常に高い保水力があり、豊かな水はもちろん、さまざまな恵みをもたらしてくれる鳥取県の宝といえる。そこで、鳥取県の大自然が育む豊かな水と、それにまつわるグルメを紹介したい。

大山

 大山は遥か古代、神聖な山として大切にされ、山岳信仰の霊場として入山制限が厳しくされてきた。現代においても、大山隠岐国立公園の一部として大切に守られている。その経緯もあり、貴重な自然環境が今も保たれている。中でも、豊かなブナ林は長い年月をかけて育まれたものであり、大山の歴史における賜物といえるだろう。
 
ブナ林

 ブナ林は、非常に高い保水力によって雪解け水や雨水をしっかりと蓄える力を持っている。ブナの木に耳を近づけると、時期によっては水を吸い上げる音がするほど。20~30年かけて腐葉土によって栄養価の高い土壌をじっくりと濾過されながら、地表へと湧き出してくる。いわば、大山は鳥取県に存在する大きな濾過装置だ。
 

 ブナ林が育む水は、鳥取県のミネラルウォーターとして、さまざまな企業から全国で販売されている。また、地元では豊かな水のおかげでたくさんのグルメが誕生している。特に、おいしい水とお米、自然環境が仕上がりを左右する日本酒は格別。大山のみならず、鳥取県を囲む中国山脈の恩恵を受けて、鳥取各地で酒文化が浸透しているのだ。例を挙げれば、幻の酒米といわれる「強力(ごうりき)」が根付いている。
 

 鳥取県には、おいしい日本酒をさらに楽しめる食材も豊富。大山からのミネラルが注がれる日本海で育つ、サザエやワカメといった海の幸は絶品だ。また、里山には豊かな水を利用したグルメもある。例えば、豆腐。奇麗な水だから、栄養豊かな豆腐になるのだろう。このように、鳥取県は大山を中心とする中国山脈が育む水があるからこそ、飲食を楽しむ文化があり、人の心を満たしてくれるのだ。(フリーライター・cayonco)