eスポーツに取り組む高校生にとって、他校との対戦はやる気の充填や実力の測定に欠かせない要素だ。ただ、学校によって時間割やスケジュールはさまざまで、日程調整は難しい。そこで、できるだけ多くの高校生が参加できる大会を毎月開催することにしたのが、北米教育eスポーツ連盟の日本本部であるNASEF JAPAN(以下、ナセフジャパン)だ。同団体のトーナメントマネージャーを務める岡田勇樹氏に、大会の狙いを聞いた。
── 毎月大会を開催するに至った経緯を伺えますか。
ナセフジャパンのトーナメントマネージャー 岡田勇樹氏(以下、敬称略) これまで高校生向けの大会といえば、全国高校eスポーツ選手権、STAGE:0が開催されています。どちらも全国規模の大会ではありますが、それぞれ年1回のみの開催です。高校生にとって大会はモチベーションの維持につながる大切なものですが、大規模な大会を開催するには高いハードルがあります。
その課題の解決策として、ナセフジャパンが毎月大会を開催することにしました。大会を頻繁に開催することで、高校生にとっては短期的な目標を細かく設定できるようになります。また、モチベーションの向上につながるほか、実力の測定、他校との交流を増やす場となることを目指しています。
── とすると、ナセフジャパンが開催する大会は、全国高校eスポーツ選手権やSTAGE:0といった高校生大会に向けた“練習試合”のような位置づけなのでしょうか。
岡田 そうではなく、一つひとつが“本番”です。当面はeスポーツへのモチベーション向上を主な目的としています。大会は、競技として試合に勝つために知恵と工夫をこらし、チームワークを高める場にしていきます。さらに、“参加しやすい大会であること”を重視しています。年間、何度も開催されること、多くの人気ゲームタイトルで大会が行われること。こうした積み重ねで、「ちょっと参加してみようかな」と気軽に思っていただけると思っています。
── 気軽な参加を促すという視点に立つと、競技タイトルには全国高校eスポーツ選手権にはない『Fortnite(フォートナイト)』、さらにはSTAGE:0にもない『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』など、いま人気とされるタイトルが含まれているのがわかります。
岡田 “今流行っている”、というのが大きな理由です。まずは、多くの高校生に参加・興味関心を持っていただきたいので、生徒が「やりたい」と思うタイトルを採用しました。今後も増えていくかもしれません。もちろん、無差別に人気タイトルを選んだわけではありません。北米ナセフで設けている厳しい基準に準拠しながら、ゲームソフトの年齢別レーティング制度に配慮して厳選しました。
実施タイトルの中にある『Rocket League(ロケットリーグ)』や『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』は、全国高校eスポーツ選手権でも採用されているタイトルなので、全国高校eスポーツ選手権を目指す高校生の短期的な目標になるようにと考えています。
また、多くの方に参加していただきたい、ということで、直近で開催する「NASEF JAPAN MAJOR Fortnite Tournament Summer 2021」はプラットフォームも比較的に自由です。PCだけでなく、Playstation 4、Xbox One、Nintendo Switchなど、ご自身の選択で参加できます。残念ながら、スマートフォンやタブレット端末は参加できません。
── 全てPCでもプレーできるタイトルですね。
岡田 現状、世の中にはPCを使う仕事が多いですから、社会に出てから少しでも役立つよう、PCに触れるきっかけとしても期待しています。
── 直近は「MAJOR」ですが、もう一つ「EXTRA」という大会もありました。この二つの違いについてお聞かせください。
岡田 「MAJOR」は、地方予選から行う大会です。少し緊張感をもって臨む大会として実施していきます。「EXTRA」は、月に1回ほどの頻度で開催する大会です。気軽に参加していただけるよう用意しました。
── 先日のシンポジウムでお聞きしましたが、ナセフジャパンはeスポーツを学習機会にすることが使命であるとのことでした。大会にも、学びの機会が用意されているのでしょうか。
岡田 今は企画から運営までナセフジャパンが主導していますが、ここに高校生の方々にも携わっていただこうと考えています。eスポーツの現場には、キャスターや実況・解説だけでなく、演出や進行、ロゴやポスターの製作など多岐にわたる仕事があります。これらの体験を通じて、キャリアや仕事、生徒自らの可能性に気が付くチャンスを作っていきます。
── 毎月の大会が浸透すれば、よりeスポーツ部の活動も充実しそうですね。
岡田 頻繁に開催する大会は、他の部活と同じように成果が発揮できる場所を目指します。参加される選手だけでなく、eスポーツ部の皆さんが大会そのもの、あるいは大会に向けて練習へひたむきに取り組む姿を見ていただくことで、保護者や先生方に「ゲームにこんな可能性があるなんて」と感じていただけるようにしていきたいです。
── 毎月大会を開催するに至った経緯を伺えますか。
ナセフジャパンのトーナメントマネージャー 岡田勇樹氏(以下、敬称略) これまで高校生向けの大会といえば、全国高校eスポーツ選手権、STAGE:0が開催されています。どちらも全国規模の大会ではありますが、それぞれ年1回のみの開催です。高校生にとって大会はモチベーションの維持につながる大切なものですが、大規模な大会を開催するには高いハードルがあります。
その課題の解決策として、ナセフジャパンが毎月大会を開催することにしました。大会を頻繁に開催することで、高校生にとっては短期的な目標を細かく設定できるようになります。また、モチベーションの向上につながるほか、実力の測定、他校との交流を増やす場となることを目指しています。
── とすると、ナセフジャパンが開催する大会は、全国高校eスポーツ選手権やSTAGE:0といった高校生大会に向けた“練習試合”のような位置づけなのでしょうか。
岡田 そうではなく、一つひとつが“本番”です。当面はeスポーツへのモチベーション向上を主な目的としています。大会は、競技として試合に勝つために知恵と工夫をこらし、チームワークを高める場にしていきます。さらに、“参加しやすい大会であること”を重視しています。年間、何度も開催されること、多くの人気ゲームタイトルで大会が行われること。こうした積み重ねで、「ちょっと参加してみようかな」と気軽に思っていただけると思っています。
── 気軽な参加を促すという視点に立つと、競技タイトルには全国高校eスポーツ選手権にはない『Fortnite(フォートナイト)』、さらにはSTAGE:0にもない『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』など、いま人気とされるタイトルが含まれているのがわかります。
岡田 “今流行っている”、というのが大きな理由です。まずは、多くの高校生に参加・興味関心を持っていただきたいので、生徒が「やりたい」と思うタイトルを採用しました。今後も増えていくかもしれません。もちろん、無差別に人気タイトルを選んだわけではありません。北米ナセフで設けている厳しい基準に準拠しながら、ゲームソフトの年齢別レーティング制度に配慮して厳選しました。
実施タイトルの中にある『Rocket League(ロケットリーグ)』や『League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)』は、全国高校eスポーツ選手権でも採用されているタイトルなので、全国高校eスポーツ選手権を目指す高校生の短期的な目標になるようにと考えています。
また、多くの方に参加していただきたい、ということで、直近で開催する「NASEF JAPAN MAJOR Fortnite Tournament Summer 2021」はプラットフォームも比較的に自由です。PCだけでなく、Playstation 4、Xbox One、Nintendo Switchなど、ご自身の選択で参加できます。残念ながら、スマートフォンやタブレット端末は参加できません。
── 全てPCでもプレーできるタイトルですね。
岡田 現状、世の中にはPCを使う仕事が多いですから、社会に出てから少しでも役立つよう、PCに触れるきっかけとしても期待しています。
── 直近は「MAJOR」ですが、もう一つ「EXTRA」という大会もありました。この二つの違いについてお聞かせください。
岡田 「MAJOR」は、地方予選から行う大会です。少し緊張感をもって臨む大会として実施していきます。「EXTRA」は、月に1回ほどの頻度で開催する大会です。気軽に参加していただけるよう用意しました。
── 先日のシンポジウムでお聞きしましたが、ナセフジャパンはeスポーツを学習機会にすることが使命であるとのことでした。大会にも、学びの機会が用意されているのでしょうか。
岡田 今は企画から運営までナセフジャパンが主導していますが、ここに高校生の方々にも携わっていただこうと考えています。eスポーツの現場には、キャスターや実況・解説だけでなく、演出や進行、ロゴやポスターの製作など多岐にわたる仕事があります。これらの体験を通じて、キャリアや仕事、生徒自らの可能性に気が付くチャンスを作っていきます。
── 毎月の大会が浸透すれば、よりeスポーツ部の活動も充実しそうですね。
岡田 頻繁に開催する大会は、他の部活と同じように成果が発揮できる場所を目指します。参加される選手だけでなく、eスポーツ部の皆さんが大会そのもの、あるいは大会に向けて練習へひたむきに取り組む姿を見ていただくことで、保護者や先生方に「ゲームにこんな可能性があるなんて」と感じていただけるようにしていきたいです。