2021年5月12日、今年9月1日に立ち上げ予定の「デジタル庁」の公式サイト(準備中)がオープンした。この公式サイトを参考に、行政手続きのデジタル化に向けた国とデジタル庁のメッセージを読み解きたい。
デジタル庁のサイトでは、まず「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」というメッセージが押し出されている。スマートフォン(スマホ)が使いこなせないと、将来的に何も手続きできなくなるのではと危機感を募らすPCに慣れ親しんだ層や、PCもスマホも使えない、いわゆる情報弱者の親族・知人をもつ世代へのアピールだろう。
一方、デジタル庁の「デジタル社会形成における10原則」において、デジタル化が進んでいない分野についても、これからはデジタルファースト、ワンスオンリー、コネクテッドワンストップを目指すと宣言。目指すべきデジタル社会では、ライフステージにあわせ、スマホでのワンストップの手続きを可能とし、必要な手続きについてプッシュ型で通知するなど、従来の「申請主義」からの脱却を示唆している。その核はマイナンバーとマイナンバーカードであり、マイナンバーカードはデジタル社会の新たなパスポートと位置付ける。
残念ながら、本格稼働は今年10月以降に延期になったが、オンライン資格確認・マイナンバーカードの健康保険証としての利用と連動する「安全・スマートに医療情報を複数の医療機関で共有できる仕組み」や「マイナポータル上で特定健診情報や薬剤情報・医療費の確認」が実現すれば、医療サービスはもっと身近になり、健康意識が自然と高まるだろう。
目指すべきデジタル社会のビジョンでは、「データ資源を活用した、一人一人の状況に合った健康・医療・福祉サービス」も掲げており、個人情報漏えいなどのセキュリティの懸念より、マイナンバーカードの利用シーン拡大・データ連携によるメリットの方が格段に大きいと考える。
また、「通勤することなくデジタル空間で仕事ができる」という、地方創生・リモートワーク推進をビジョンに加え、新しいオンラインサービスを活用した、自宅にいながらの文化・芸術コンテンツの体感・創作・発信も目標に掲げた。方向性には全面的に同意するが、細かい部分では反論もあるといえる。準備中段階のためか、他に省庁のサイトよりも圧倒的に見やすいので、ぜひデジタル庁の公式サイトを見てみよう。(BCN・嵯峨野 芙美)。
デジタル庁のサイトでは、まず「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」というメッセージが押し出されている。スマートフォン(スマホ)が使いこなせないと、将来的に何も手続きできなくなるのではと危機感を募らすPCに慣れ親しんだ層や、PCもスマホも使えない、いわゆる情報弱者の親族・知人をもつ世代へのアピールだろう。
一方、デジタル庁の「デジタル社会形成における10原則」において、デジタル化が進んでいない分野についても、これからはデジタルファースト、ワンスオンリー、コネクテッドワンストップを目指すと宣言。目指すべきデジタル社会では、ライフステージにあわせ、スマホでのワンストップの手続きを可能とし、必要な手続きについてプッシュ型で通知するなど、従来の「申請主義」からの脱却を示唆している。その核はマイナンバーとマイナンバーカードであり、マイナンバーカードはデジタル社会の新たなパスポートと位置付ける。
残念ながら、本格稼働は今年10月以降に延期になったが、オンライン資格確認・マイナンバーカードの健康保険証としての利用と連動する「安全・スマートに医療情報を複数の医療機関で共有できる仕組み」や「マイナポータル上で特定健診情報や薬剤情報・医療費の確認」が実現すれば、医療サービスはもっと身近になり、健康意識が自然と高まるだろう。
目指すべきデジタル社会のビジョンでは、「データ資源を活用した、一人一人の状況に合った健康・医療・福祉サービス」も掲げており、個人情報漏えいなどのセキュリティの懸念より、マイナンバーカードの利用シーン拡大・データ連携によるメリットの方が格段に大きいと考える。
また、「通勤することなくデジタル空間で仕事ができる」という、地方創生・リモートワーク推進をビジョンに加え、新しいオンラインサービスを活用した、自宅にいながらの文化・芸術コンテンツの体感・創作・発信も目標に掲げた。方向性には全面的に同意するが、細かい部分では反論もあるといえる。準備中段階のためか、他に省庁のサイトよりも圧倒的に見やすいので、ぜひデジタル庁の公式サイトを見てみよう。(BCN・嵯峨野 芙美)。