消費者庁は、新型コロナウイルスの抗体検査キットと研究用抗原検査キットについて、自己判断で感染の有無を調べる目的で使用しないよう注意を呼び掛けている。国が認めた体外診断用医薬品ではないためという。同庁はあわせて、感染が疑われる場合、受診相談センターや医療機関に相談するようにも呼び掛けている。


　同庁は新型コロナの検査キットの表示に関して、景品表示法に違反（同法第5条第1号（優良誤認表示）に該当）する恐れがあることから、研究用抗原検査キットの販売事業者2社と抗体検査キットの販売事業者3社に対し、再発防止などの指導を行った。

　該当したのは、あたかも検査キットが厚生労働省によって承認などされ、該当事業者と同種または類似の商品を供給しているほかの事業者のものよりも品質、性能が著しく優良であるかのように示す表示。例えば、「厚生労働省承認済み【国内唯一】」「厚労省令で定める医療機器届出番号1●B●X●●●00●●00●01」（※●の部分は実際の表示では番号が明記されている）「ご注意ください！！唯一、認可され輸入が許されている商品です。」など。

　このほか、「このキットはIgM＋IgGの複合検査により、早期、中期、後期の各期をカバーでき、各期の感染者を正確に発見できます。」などと表記されている場合もあるが、抗体検査キットは使用することで、現在、新型コロナウイルスに感染しているか否かを判定できるものではないとしている。