今なら間に合う!マイナンバーカードの申請は今がお得

時事ネタ

2021/02/28 18:00

 マイナンバーカードは、マイナンバーが記載されたICチップ付きカードだ。非常に便利だが普及率は伸び悩んでおり、持っていない人も多い。現在、簡単に申請ができる「マイナンバーカード交付申請書(QRコード付き)」が順次送付されており、まさに申請する良い機会だ。マイナンバーカードの申請方法や注意点についてまとめた。

マイナンバーカード交付申請書(QRコード付き):筆者撮影

意外と知らない、マイナンバーカードはこんなに便利!

 「マイナンバーカードなんて必要ない」。そう思っている人も多いだろう。しかし、実はマイナンバーカードは、私たちの生活を便利にする機能が詰まったスマートなカードなのである。まずはその特徴を知るところから始めよう。

 「マイナンバー」とは、日本で住民票を持つすべての国民に与えられた番号のこと。住民票を持っていれば外国人にも付与され、原則、生涯同じ番号を使用する。

 従来から個人情報を管理する手段として【住民票コード】【基礎年金番号】【健康保険被保険者番号】などの番号があるが、これらは各機関で管理されており、独立したものである。そのため、情報の連携が必要な場面では、各機関同士の煩雑なやりとりが生じ、時間も手間もかかっていた。

 しかし、マイナンバーで分野を超えた共通の番号が付与されると、個人の特定がスムーズになり、行政手続きなどの時間が大幅に短縮できるのである。

 日本におけるマイナンバー制度は、2016年に導入されたばかり。諸外国に比べるとはるかに遅いスタートで、我々国民もよく理解していないまま始まってしまったイメージもある。情報収集を自ら行って、理解する必要があるだろう。
 
マイナンバーカードは身分証明にもなる(画像はイメージ)

マイナンバーカードでできるコト

 マイナンバーカードは、ただマイナンバーの提示ができるだけではなく、さまざまな場面で利用できる。2021年2月現在だけでも、主に次の六つのことに使える。今後、さらにマイナンバーカードが活躍する場面は増えていくものと思われる。

(1)マイナンバーの証明書類
(2)身分証明書
(3)健康保険証(2021年3月~予定)
(4)オンラインでの行政手続き
(5)コンビニでの各種証明書の取得
(6)民間のオンラインサービスでの利用

 中でも、マイナンバーの提示と本人確認が同時に済むのは便利だ。例えば、銀行での口座開設やパスポートの申請などの手続きがかなり簡略化されるだろう。窓口業務そのものもスムーズになるため、コロナ禍における混雑の緩和も期待できる。

 21年3月から、健康保険証としても利用できるようになる予定。健康保険証を携帯してなくて困った経験があるかもしれないが、マイナンバーカードさえ持っていれば大丈夫な時代になったのである。

 また、マイナンバーカードの裏面にはICチップが搭載されており電子証明書として利用できる。子育てに関する行政手続きなど、市町村の窓口に行かなければならなかったものが、オンラインでできるようになり非常に便利だ。

 さらに、電子証明書を利用すれば、住民票の写しや印鑑証明書などの公的な証明書が近所のコンビニで取得できる。平日にわざわざ会社の休みを取って役所の窓口へ出向かなくてもいいのである。手数料も窓口と比べて100円安く済むため、お得だ。

 民間企業でも、マイナンバーカードを利用するところが増えている。現在は、インターネットバンキングやオンライン取引などが主だが、この傾向は今後も拡大していくであろう。

 市区町村によっては、独自の取り組みも始まっている。国としても、最近では新型コロナワクチンの接種状況の把握にマイナンバーを利用する方針が出されている。

 今後は、他の予防接種の履歴が反映されるなどして、特に乳幼児期の予防接種状況がより分かりやすくなることが期待される。

 24年には、マイナンバーカードと運転免許証の一体化が計画されている。

マイナポイントの申請期限は間近!

 買い物の際やTVCMなどで、「マイナポイント」の名前は度々目にするだろう。これは、マイナンバーカードを申請するともらえるポイントのことで、上限は5000円相当と大きい。

 マイナポイントは、ICカード・QRコード決済・クレジットカードなどの決済サービスのポイントとして付与されるが、付与率が25%とかなりお得になるため、見逃しては損である。

 しかし、このマイナポイントがもらえる期限がある。21年3月末までにマイナンバーカードを申請し、マイナンバーカードが到着後マイナポイントの申し込みをする。その後、21年9月末までにチャージまたは買い物をすると、マイナポイント付与の対象になる。

 キャッシュレス決済の還元対象期間は当初は20年9月1日~21年3月31日だったが、21年9月30日までに半年間の期間延長が決まった。とはいえ、マイナンバーカードの申請は期限が間近に迫っているため、速やかに申請した方が良いだろう。

気になる安全性は?

 マイナンバーカードは、一枚のカードに個人に関するあらゆる情報が入っているイメージがあり、取り扱いに不安が生じるのも当然だろう。もし、マイナンバーカードを紛失してしまった場合はどうなるのだろうか。クレジットカードのように、マイナンバーカードが悪用されるケースはないのだろうかなど、いろいろ心配事があるかもしれない。

 マイナンバーカードは、大きく三つの面で安全性が確保されている。

(1)マイナンバーは、他人が悪用できない仕組みになっている
(2)マイナンバーカード(ICチップ)には、プライバシー性の高い情報は入っていない
(3)24時間365日体制で、マイナンバーカードの一時利用停止が可能

 番号だけでの利用はできず、必ず顔写真付きの本人確認書類が必要だ。番号を見られてしまったとしても、なりすましての使用は難しいだろう。

 また、マイナンバーから個人情報は調べられないため、情報流出の心配もない。健康保険証としての利用も始まるが、ICチップ内に検診結果などのデータは記録されない。税や年金に関する情報もICチップからは読み取れないので安心だ。

 マイナンバーカードの利用には暗証番号が必要で、数回間違えるとロックがかかるという手間はある。また、ICチップの情報を無理に読み取ろうとすると壊れる仕組みになっており、セキュリティは高いと言える。万が一紛失してしまった場合には、すぐにコールセンターに電話して一時利用停止の措置をとると良い。その点では、クレジットカードやキャッシュカードと同じ感覚だと考えて良いだろう。

申請はスマホが簡単!

 マイナンバーカードの申請には、いくつかの方法がある。現在、送付されている「マイナンバーカード交付申請書(QRコード付き)」を使って、スマートフォン(スマホ)で申請をするのが最も手軽だ。他の方法と併せて、手順を詳しく解説しよう。

スマホで申請する

 スマホでの申請が最も簡単だ。大まかには以下の通り。

(1)スマホで申請書のオンライン申請用QRコードを読み取る
(2)表示された申請用WEBサイトでメールアドレス等を登録
(3)メールアドレスに申請者専用WEBサイトのURLが届いたら、顔写真を登録、必要事項を入力して登録完了

 顔写真は、スマホにデータがあるとアップロードが可能だ。アップロードボタンをクリックした後に、カメラを起動して撮影しても良い。証明写真として使えるため、できるだけ良い写真を使いたいところだが、アプリなどで加工したり、盛ったりした写真はNGなので気を付けよう。運転免許証やパスポートの写真と同様と考えてれば良いだろう。

・6カ月以内に撮影したもの
・正面・無帽・無背景
・明るく鮮明なもの

 これらは最低限クリアしていなければならない。スマホによる申請は、申請書IDがあらかじめ入力されているため入力事項が少ない。画面の指示に沿って確認事項をチェックしていくだけで手続きが完了するので簡単だと思う。
 
スマホの申請者専用WEBサイト画面:筆者撮影

PCで申請する

 PCで申請する場合には、申請書に記載されている23桁の申請書IDを使う。申請用WEBサイト(「マイナンバーカード パソコン」で検索)で申請用IDを入力し、メールアドレスを登録する。

 メールアドレスに申請者専用WEBサイトのURLが届いたら、顔写真を登録、必要事項を入力して申請完了である。基本的な手順はスマホと変わらないが、QRコードで即WEBサイトにアクセスできる分、スマホの方が早い。PCにのみ写真データがあって、それをスマホに送るのが面倒な場合には、PCで申請するのも良いだろう。

証明用写真機で申請する

 マイナンバーに使用する写真はスマホで撮影したもので十分ではあるが、用意していなかったり、カメラで撮りたかったりする場合もあるだろう。

 証明用写真機を使えば、その場で写真を撮って申請までできる。この場合、以下の手順で申請する。

(1)タッチパネルから「個人番号カード申請」を選択
(2)撮影用の料金を投入して、交付申請書のオンライン申請用QRコードをバーコードリーダーにかざす
(3)画面の案内に従って、必要事項を入力
(4)画面の案内に従って、顔写真を撮影して送信し、申請完了

 なお、マイナンバーカード申し込みの不備は、ほとんどが写真だという。自宅で撮影すると背景が写ったり影ができたりして、受け付けてもらえない場合があるのだ。証明用写真機を利用すると、その心配はなく画質も良いため、安心だ。適当な写真が用意できない人にとって、この方法はありがたい。

郵便で申請する

 郵便で申請する場合は、交付申請書そのものを使用する。概ね必要な情報はあらかじめ記載されているため、記入するのは以下の情報のみである。

(1)電話番号
(2)申請日
(3)申請者氏名
(4)発行を希望しない場合【署名用電子証明書】【利用者証明用電子証明書】のチェックを黒く塗りつぶす

 記入したら、申請書右上の顔写真貼付欄に6カ月以内に撮影した写真(裏面に氏名・生年月日を記入)を貼付。同封の返信用封筒に入れて郵送すれば完了だ。返信用封筒にも住所・氏名を書く欄があるため、記入を忘れないようにしたい。

 マイナンバーカードが届くのは、オンライン申請の方が早い。郵送にこだわりたい人以外は、オンライン申請がおすすめだ。
 
交付申請書と同封物:筆者撮影

子どものマイナンバーカードも忘れず申請しよう!

 つい忘れがちなのが、子どものマイナンバーカードである。マイナンバーカードは原則本人が申請を行うが、15歳未満や成年被後見人の人が申請する場合は、法定代理人による申請が必要だ。

 つまり、15歳未満の子どもがいる場合には、保護者が代理申請しなければならないのである。手続き方法は同様だが、代理人の氏名・住所・本人との関係の記載が必要となる。ちなみに、もちろんマイナポイントももらえる。

 この場合、代理人の決済サービスにポイントが付与されるのだが、自分のマイナポイントと同じ決済サービスでは登録できないため注意が必要だ。 マイナンバーカードを簡単申請して得しよう!  抵抗がある人もいるだろうが、マイナンバーカードは間違いなくこれからの主流になるはずだ。「申請しようと思っていたけれど、通知カードをなくしてしまった」「いつかしようと思って、そのままにしていた」など、理由はさまざまあるだろうが、申請するのであれば、マイナポイントが受け取れる今を逃してはもったいない。

 実際に、筆者がスマホからの申請に要した時間は、わずか5分だった。申請書のQRコードを読み込むと、入力する情報もほんのわずかで済むはずだ。

 まだ「マイナンバーカード交付申請書(QRコード付き)」が届いていない人も、順次送付されるのでポストをチェックしてみてほしい。便利かつお得なマイナンバーカードは、今が申請のベストなタイミングだ。(GEAR)