【いま注目のトレンドワード・22】 2月9日のTwitterトレンドに、突如としてアニメ映画『サマーウォーズ』が浮上した。当日に放送されたわけでもないのに、一体なぜそのような現象が起きたのだろう。真相をたどってみると、意外なことにアプリゲーム「刀剣乱舞 －ONLINE－」が関係していたようだ。


　サマーウォーズといえば、「時をかける少女」「バケモノの子」などで知られる細田守氏の監督作品。俳優・神木隆之介さんを主演声優に迎え、理科系男子の高校生・小磯健二が世界の危機を救おうと奮闘する姿が描かれた。終盤に電脳空間で熱い“花札バトル”が繰り広げられており、手に汗握った人も多いのではないだろうか。

　片や、刀剣乱舞は、名立たる刀剣が戦士へと姿を変えた“刀剣男士”がメインキャラクターの育成シミュレーションゲーム。プレーヤーが刀剣男士を率いる“審神者（さにわ）”となって歴史を守るために戦うという内容で、ゲームの枠を超えて舞台化や映画化など、幅広いメディア展開が行われている。

　気になるのは「サマーウォーズ」と「刀剣乱舞」の関連性だが、実は2月9日に刀剣乱舞 －ONLINE－で“花札”を使うイベントが発生。それだけの流れでTwitter上に、サマーウォーズを懐かしむ声が相次ぎ、「花札のルールは『サマーウォーズ』をきっかけに覚えたな」「花札を自分で買うことはなかったから、これで『サマーウォーズ』の再現ごっこができる」などの反響があふれ返った。

　作品同士につながりがないにも関わらず、花札をきっかけに発生したサマーウォーズのトレンド入り。公開から10年以上経ってなお、根強い人気を維持している証拠なのかもしれない。（フリーライター・井原亘）

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■Profile
井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている