圧倒的人気の作品は? 高校生の読書に関する実態調査

データ

2021/02/09 19:04

 LINEは、同社のスマートフォン専用リサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」が、全国の高校生を対象に実施した読書をする頻度や、読書のスタイル、ジャンルなどに関する調査の結果を2月8日に発表した。調査は、全国の高校1年生~3年生の男女に対して、1月13~14日の期間に行われ、1045人から有効回答を得ている。

高校生の役8割が「読書をする」と回答

 高校生に、普段読書をしているかを尋ねたところ、79%が読書をすると回答した。男女別では、女子が85%に対して男子が73%で、女子の方が読書をする割合がやや高い。
 
6割超の高校生が1カ月に1冊以上の本を読んでいる

 普段、読書をすると答えた高校生に、本を読むペースを尋ねた質問では、6割超が1カ月に1冊以上本を読むと回答しており、「月に1冊くらい」が最も多く、「月に2~3冊くらい」が続いた。

 男女別では、読書自体で女子の方が多かったものの、読む頻度で男子の方が高く、1カ月に1冊以上本を読む割合が、男子で約7割、女子で約6割となっている。また、1~2年生の方が、3年生よりも本を多く読む傾向がみられた。
 
高校生の読書は「紙の本を本屋で買う」が他を大きく引き離して最多に

 普段、読書をすると答えた高校生に、どのように本を読んでいるかを尋ねたところ、「本屋などのお店で買う」が男女ともに最多で、「図書館・図書室で借りる」「古本屋/リサイクルショップで買う」「家族・友だちから借りる」「インターネットで買う」が続く。

 男女別では、図書館・図書室で借りる、家族・友だちから借りるで女子の方が、インターネットで買うで男子の方が多い。また、図書館や図書室で借りるは1年生で多く、3年生でインターネットで買うが多くなる傾向がみられる。さらに、読書スタイルでは「電子書籍」が少なく、「紙の本」が圧倒的に多かった。
 
普段、読んでいる本のジャンルは男女ともに「小説・ライトノベル」

 普段、読んでいる本のジャンルを尋ねた質問では、男女ともに「小説・ライトノベル」が最も多い。

 女子が2位に「写真集・タレント」がランクインしており、男子が2位に「エンターテイメント・ゲーム」、3位に「歴史・伝記・地理」がランクインしているが、女子の場合、エンターテイメント・ゲームが8位、歴史・伝記・地理が10位であり、男女の好みがはっきりと分かれた。

 その他、男女ともに「語学・教育・受験」の人気が高く、「楽譜・スコア・音楽書」は学年が低いほど人気がある。
 
「小説・ライトノベル」を読むきっかけ、
女子1位は「おもて表紙のデザインや書かれていることを見て」、
男子1位は「好きな作家の作品・新作が出たとき」

 小説・ライトノベルを読むきっかけを尋ねたところ、「おもて表紙のデザインや書かれていることを見て」が最多で、「好きな作家の作品・新作が出たとき」、「ドラマや映画、アニメなどの原作だと知ったとき」がそれに続く。

 男女別では、女子が、おもて表紙のデザインや書かれていることを見て、好きな作家の作品・新作が出たとき、「裏表紙に書かれているあらすじなどを見て」、男子が、好きな作家の作品・新作が出たとき、「ドラマや映画、アニメなどの原作だと知ったとき」、おもて表紙のデザインや書かれていることを見てが上位を占めている。
 
本屋大賞作品のうち高校生の人気1位は「君の膵臓をたべたい」

 2016~20年の本屋大賞1~5位に選ばれた作品のうち、読んだことのあるものを尋ねた質問では、「君の膵臓をたべたい」が47.6%で2位以下を大きく引き離して1位となった。同作は、特に1年生の人気が高い。

 2位が「羊と鋼の森」、3位が「かがみの孤城」、4位が「蜜蜂と遠雷」で、5位以降に映画化や舞台化された作品が多数ランクインしている。また、10代が主人公の作品が、10作品中8作ランクインした。