ソフトバンクGは「金の卵の製造業」、孫正義会長

経営戦略

2021/02/08 19:00

 ソフトバンクグループ(G)は、2021年3月期第3四半期決算を発表した。発表会に登壇した孫正義 代表取締役 会長兼社長執行役員は、同社の事業を「金の卵の製造業」と表現。投資会社から一歩進んだ事業であると強調した。

「AIは人類が創造した最大の進化」と語る孫正義会長

 孫会長は投資事業の実績を紹介しながら、「通信事業者なのに、と投資事業を寄り道かのように言われることもあるが、通信事業は10数年前からのもの。その前、約25年前のインターネット揺籃期にはスタートアップ企業に投資して、金の卵をつくる練習をしていた」と説明。「継続して利益が出る仕組みが経営。専門分野、地域別で特化したチームを作って進めている」という。
 
ソフトバンクグループの事業を「金の卵の製造業」と表現する孫会長

 また、これまでは情報産業に力を入れていたが、今後はAI革命に特化していく方針だ。これについて孫会長は、「インターネット革命が産業として置き換えたのは、GDPの1%を占める広告産業、10%の小売産業。それだけで世界のトップ10のうち8社くらいはインターネットが占めることになった」としながら、AIはより広い分野を書き換える可能性を秘めていると期待する。

 なお、ソフトバンクグループの21年3月期第3四半期の決算は、売上高が約4兆1380億円(前年同期比6.1%増)、税引前利益が3兆3615億円(同133.0%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益が3兆552億円(541.1%増)だった。