触らなくても「指紋認証」、“世界最速”1秒以下の読み取りを体験してきた
【なぐもんGO・75】 触られることなく指紋を読み取る──。この方式で世界最速をうたうのは、日本エアロスペースが展開する非接触高速型指紋認証機「MorphoWaveCompact」。わずか1秒以内に認証するという。しかし、それほど高速だと「正確に認証できるのか」といった疑問が浮かんでしまう。実際に体験して、確かめてみた。
体験するために、まずは案内に従って指紋を登録する。片手ずつ人差し指から小指までの4本を同時に、くぼみにサッと三回通して登録は完了。次は実践だ。
MorphoWaveCompactで指紋を読み取る際は、登録したときと同じようにサッとくぼみに手を一度通すだけ。「そんな一瞬で……」と怪しんでいたが、実際にサッと通してみるとすんなり認証された。あまりにもあっさりだったので、もう一度通してみても、サクッと認証。世界最速の1秒以下は伊達ではないようだ。
試しに歩きながら交通系ICカードを改札にタッチするように手を通してみても問題ない。また、歩きながら速度を緩めることなく手を通過させても認証された。もはや疑いようがない。
では正確さはどうかと言えば、こちらも万全。登録していない人の指紋が同じ速さで通過しても認証されない。そればかりか、似通った指紋を受け入れる範囲は1%からら0.0000001%まで任意に設定可能というから驚きだ。濡れた指や乾燥した指でも認証の精度に問題はないとのこと。こちらも筆者の浅はかな心配は全くの杞憂だった。
この端末ならではのメリットは、読み取りの正確さや速さだけではない。非接触なので、新型コロナウイルスの感染対策をとりながら指紋認証を導入することができる。また、屋外でも運用できるよう、防水・防塵規格のIP65に準拠する。高さ25.0×幅15.2×奥行き21.6cmで重さは2.2kgで、設置方法は多種多様。日本エアロスペースでは、壁掛けで設置していた。
また、暗号化した指紋データを内蔵して記録している(通常2万人分まで、オプションで10万人分まで拡張可能)ので、オフラインでの運用が可能。もちろん、他の端末とネットワークを構築してデータの同期を行うこともでき、あらゆる場面に対応するスペックを備えている。
生体認証と言えば顔もあるが、近頃は常にマスクをしているので正直なところ手間がかかる。オフィスに入るためのICカードを忘れることもあるので、比較的いつも空いている指紋で認証できれば楽なのは確かだ。会計システムとの連携も検討しているとのことで、「ニューノーマル」時代にもピッタリなMorphoWaveCompactが広がれば、生活はさらに便利になりそうだ。(BCN・南雲 亮平)
世界最速の指紋認証を実体験
MorphoWaveCompactは、3Dキャプチャーによる高精度な認証が可能なIDEMIA社(仏)製の指紋認証端末。天面にはタッチ操作に対応した液晶パネルを搭載。ICカードやQRコードを読み取ることもできる。指紋を読み取るのは“コ”の字に設けられているくぼみ。ここに手を差し込むと指紋を読み取ってくれる。体験するために、まずは案内に従って指紋を登録する。片手ずつ人差し指から小指までの4本を同時に、くぼみにサッと三回通して登録は完了。次は実践だ。
MorphoWaveCompactで指紋を読み取る際は、登録したときと同じようにサッとくぼみに手を一度通すだけ。「そんな一瞬で……」と怪しんでいたが、実際にサッと通してみるとすんなり認証された。あまりにもあっさりだったので、もう一度通してみても、サクッと認証。世界最速の1秒以下は伊達ではないようだ。
試しに歩きながら交通系ICカードを改札にタッチするように手を通してみても問題ない。また、歩きながら速度を緩めることなく手を通過させても認証された。もはや疑いようがない。
では正確さはどうかと言えば、こちらも万全。登録していない人の指紋が同じ速さで通過しても認証されない。そればかりか、似通った指紋を受け入れる範囲は1%からら0.0000001%まで任意に設定可能というから驚きだ。濡れた指や乾燥した指でも認証の精度に問題はないとのこと。こちらも筆者の浅はかな心配は全くの杞憂だった。
この端末ならではのメリットは、読み取りの正確さや速さだけではない。非接触なので、新型コロナウイルスの感染対策をとりながら指紋認証を導入することができる。また、屋外でも運用できるよう、防水・防塵規格のIP65に準拠する。高さ25.0×幅15.2×奥行き21.6cmで重さは2.2kgで、設置方法は多種多様。日本エアロスペースでは、壁掛けで設置していた。
また、暗号化した指紋データを内蔵して記録している(通常2万人分まで、オプションで10万人分まで拡張可能)ので、オフラインでの運用が可能。もちろん、他の端末とネットワークを構築してデータの同期を行うこともでき、あらゆる場面に対応するスペックを備えている。
生体認証と言えば顔もあるが、近頃は常にマスクをしているので正直なところ手間がかかる。オフィスに入るためのICカードを忘れることもあるので、比較的いつも空いている指紋で認証できれば楽なのは確かだ。会計システムとの連携も検討しているとのことで、「ニューノーマル」時代にもピッタリなMorphoWaveCompactが広がれば、生活はさらに便利になりそうだ。(BCN・南雲 亮平)