「マスクチャーム」というアイテムはご存知だろうか。生活の中でマスクの着用がマナーとなりマスクが手放せなくなった今、表情を明るく見せるためのアイテムとしてマスクチャームの人気が上昇中だ。

マスクチャームが「口元メイク」の代わりに

　若い女性を中心に、マスクチャームがちょっとしたブームになっている。マスクチャームとは、マスクの耳ひもやマスクの上部に引っ掛けるチャームのこと。そもそも、なぜマスクチャームが生まれたのかというと「少しでも表情を明るく見せるため」である。

　新型コロナウイルスの影響で、2020年以降はマスクが手放せない状況が続いている。しかし、マスクをしていると目元しか見えないため、表情が伝わりづらいという悩みがあった。それを解決するために「少しでも表情を明るく見せられないか？」「マスク姿でもオシャレができないか？」といった試行錯誤を重ねた結果生まれたのが、このマスクチャーム。

　女性の場合、せっかくメイクをしてもマスクで隠れてしまうため、「口元メイクの代わりにマスクチャームを使用している」という人も増えているようだ。

　つけ方は人によりさまざまで、小ぶりなものを一つだけアクセント的にマスクの上や耳ひもにつけたり、何個かチャームをつける人もいる。さらに、一工夫を加えてマスクの両耳ひもにイヤリングのようにぶら下げたりするケースもある。

マスクチャームの金具3パターン

　マスクチャームと一口にいっても種類はさまざまで、金具だけでも主に3パターンがある。（1）カニカン型…カニの爪の形のような、ストラップやキーホルダーによく用いられる金具、（2）フック型…マスク上部やマスクの耳ひもに引っ掛けるだけのタイプ、（3）マグネット型…マスク上部やマスクの耳ひもにマスクの外側から、マグネットつきのアクセサリをマスク下のマグネットにつけて固定させるタイプ――などである。

　中でも、オーソドックスなのがカニカン型。簡単につけられ、チャームも外れにくく無難である反面、金具部分が目立って嫌という声も見られる。

　フック型のチャームも手軽につけられるため、商品も多く販売されている。しかし、チャームをマスクに引っ掛けているだけなので「すぐに外れやすい」というデメリットもある。

　マグネット型のマスクチャームは「マスクの好きな部分に自由につけられる」というメリットがある一方、「内側のマグネットが小さいため誤飲の恐れがある」ということで、採用していない店も多いようだ。このようにタイプによって一長一短があるので、自分のスタイルにあったものを選ぼう。

天然石、鈴、香りのアレンジも

　マスク生活が長くなるにつれて注目度が高まっているマスクチャームだが、すでにユーザーの中で浸透しつつあるモデルもある。その中から、「天然石のチャーム」「鈴付きのチャーム」「香り付きのチャーム」をピックアップしてみよう。

　天然石は、アクセサリやキーホルダーに用いられる点からもなじみ深い。自分の誕生石をマスクチャームにしたり、自分の運気を高めるためなど使い方はさまざま。ラピスラズリやタイガーアイ、ローズクォーツなど仕事や生活、恋愛など、自分が掲げている目標に関連するパワーストーンを選ぶのも楽しいだろう。

鈴チャームで気分を盛り上げる

　小さな鈴のついたマスクチャームでは、二つのパターンがある。一つは、メインのチャームに寄り添うように小さな鈴がついたもの。もう一つは、鈴自体をアレンジしたものだ。鈴チャームは、自分の動きと連動して心地よい音が鳴るので、気分も盛り上がる。

　ほかにも、「お気に入りのマスクチャームを落としてなくしてしまいそうで怖い」という心配性な人からは、落とした時に音が鳴るので気付きやすいという理由から鈴チャームを選ぶケースもある。

　ただし、仕事中など静かな場所では周囲に迷惑をかけるので、周囲への気遣いも忘れないようにしよう。

　アロマの香りが漂うマスクチャームは、香りによる癒し効果が期待できるため、男女問わずに使えそうだ。中でも「花の形」のチャームは、まるで花から香りが漂っているかのように感じられるため、女性に人気が高いモデルとなっている。

　ただし、まだ香りが選べる店が少ないため、必ずしも好みの花の形と香りが合致するとは限らない。どうしても自分の好きな香りで楽しみたいという人は、チャームの石膏部分に自分の好きなアロマや香水の香りを染み込ませるタイプのマスクチャームを選ぶといいだろう。

実用的なマスクチャームとは

　おしゃれを楽しむ人がいる一方で、マスクチャームに実用性を求める層も存在する。ここでいう実用的とは、単にチャームをマスクにつけるだけにとどまらず、髪留めやマスク留めなど、二役、三役を応用して使うことを指している。
 
　マスク留めは、マスククリップやマスク補助バンドなどと呼ばれるものと同じで、長時間のマスク着用で耳が痛くなるのを防止するためにつくられたアイテム。使い方は簡単で、マスクの耳ひもにマスク留めを引っ掛けるだけだ。

　マスクチャームがマスク留めになっているタイプは、一時的にマスクを外したいとき、マスクを首から下げられるような仕組みになっているものも多くて便利。マスクチャームもマスク留めも使いたい、と考えている人にはぜひ試してもらいたい。

　さらに、マスククリップは機能性を求めるあまり、デザインが地味になりがちだが、マスクチャームの登場に伴ってマスク留めのデザインも向上してきた。今では、マスクチャーム兼マスク留めの役割を果たす商品も多く出ている。

実は髪留めとして使える

 
　マスク留めと用途は似ているが、髪留めをマスクチャームとして応用した商品も登場している。バレッタにマスク留め用のカニカンがついているタイプがほとんどで、大きめのリボン型マスクチャームも増えている。

　髪の毛が長くてほぼ毎日結っていて、マスクも長時間つける必要があるという人には、ありがたいマスクチャームとなるだろう。

マスクチャーム選びのポイント・まとめ

　最後にマスクチャーム選びのポイントをおさらいしよう。

・耳ひも・マスク上部につけたい…カニカン型・フック型のチャーム
・金具を目立たせず、マスクのワンポイントとして使用したい…マグネット型チャーム
・音で気分を上げたい…鈴チャーム
・好きな香りでリラックスしたい…香りつきチャーム
・マスクチャーム以外にも使えるなら使いたい…髪留め・マスク留め型マスクチャーム

　マスクチャームは、金具の形に始まりチャームのタイプや中には小さなマスコット、天然石がついているタイプまで種類は幅広いので、自分好みのマスクチャームを探しながらマスク生活をより楽しんでもらいたい。（GEAR）