【家電コンサルのお得な話・28】 東京では晴れの日が続き、ただでさえ空気が乾燥しやすい季節の中、新型コロナウイルスの第3波が襲っていることも重なって、乾燥が気になる。空気が乾燥すると肌の水分が蒸発しやすくなるため、肌荒れを起こす原因の一つにもなる。今回は、加湿器の種類と使用上の注意点を解説しよう。
また、空気が乾燥するとウイルスの活性化や喉のトラブルにもつながるため、体調を崩す原因にもなる。これらの不都合を解消するのに一役かっているのが加湿器である。加湿器には加湿方式によって主に次の4種類がある。
(1)スチーム式は、加熱した蒸発皿にタンクの水を供給して水蒸気をつくる。(2)超音波式は、加熱しないで、トレイの水を振動子で細かく振動させて細かい水滴をつくる。(3)気化式は、タンクの水を気化フィルターに供給して、フィルターに空気を通すことで湿った空気をつくる。(4)ハイブリッド式は、スチーム式と気化式を組み合わせたもので、一般的にはヒーターで温風をつくって、気化フィルターを通して加湿する。
家電量販店で扱う加湿器の代表的な加湿方式が、1のスチーム式と2の超音波式であり、共に一長一短がある。スチーム式は加熱した水蒸気を噴霧するのに対し、超音波式は加熱しないため、スチーム式の方が衛生面では優れるが、加熱する分、超音波式に比べて電気代が高くなるというデメリットが生じる。
商品を選ぶ際は、適応畳数をベースにして「加湿方式」と「電気代」を天秤にかけて決めるといいだろう。加湿器を安心して長く使うためには、どの種類に限らず、(a)雑菌の繁殖を抑えるため、タンクの水はこまめに交換する、(b)噴霧量の低下を抑えるため、定期的に清掃して内部のヌメリや水垢をとる――ことをおすすめする。
また、とにかく加湿しておけば安心だとする過度な加湿も禁物だ。加湿しすぎれば窓などに結露が発生して、カビが繁殖する原因になる。特に屋内で燃焼させる石油・ガス暖房機器(石油、ガスファンヒーターなど)は、電気暖房機器とは異なり、燃焼時に水分が発生するため、加湿器と併用する必要がない場合も多い。使う際は、部屋の結露の状況を確認しながら、加湿能力を低く抑える設定にするなど調整が必要だ。
今年は新型コロナの影響もあり、空気清浄機を通年で使用している家庭も増えている。空気清浄機に加えて、暖房機、加湿器と複数の機器で部屋が埋められれば、それだけ掃除などメンテナンスの手間が掛かるし、圧迫感も受けやすい。メンテナンスも楽に、かつ部屋をスッキリさせたい方は、思い切って空気清浄機能付きガスファンヒーターという選択肢を検討してみてもいいかもしれない。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
「4種類」の加湿方式の違い
加湿機能のないエアコンで部屋を暖房したとき、設定温度よりも少し寒く感じることはないだろうか。これは、乾いた空気が肌に含まれた水分を蒸発させる際に、気化熱を奪うためである。また、空気が乾燥するとウイルスの活性化や喉のトラブルにもつながるため、体調を崩す原因にもなる。これらの不都合を解消するのに一役かっているのが加湿器である。加湿器には加湿方式によって主に次の4種類がある。
(1)スチーム式は、加熱した蒸発皿にタンクの水を供給して水蒸気をつくる。(2)超音波式は、加熱しないで、トレイの水を振動子で細かく振動させて細かい水滴をつくる。(3)気化式は、タンクの水を気化フィルターに供給して、フィルターに空気を通すことで湿った空気をつくる。(4)ハイブリッド式は、スチーム式と気化式を組み合わせたもので、一般的にはヒーターで温風をつくって、気化フィルターを通して加湿する。
家電量販店で扱う加湿器の代表的な加湿方式が、1のスチーム式と2の超音波式であり、共に一長一短がある。スチーム式は加熱した水蒸気を噴霧するのに対し、超音波式は加熱しないため、スチーム式の方が衛生面では優れるが、加熱する分、超音波式に比べて電気代が高くなるというデメリットが生じる。
商品を選ぶ際は、適応畳数をベースにして「加湿方式」と「電気代」を天秤にかけて決めるといいだろう。加湿器を安心して長く使うためには、どの種類に限らず、(a)雑菌の繁殖を抑えるため、タンクの水はこまめに交換する、(b)噴霧量の低下を抑えるため、定期的に清掃して内部のヌメリや水垢をとる――ことをおすすめする。
メンテンナンスを怠ると危険!
特にタンクの水はついつい交換するのを忘れがちになるが、雑菌が繁殖すると極端な話、「部屋中に雑菌をばらまいている状態」になり、逆に身体に悪影響を及ぼしてしまうため、要注意のポイントだ。また、とにかく加湿しておけば安心だとする過度な加湿も禁物だ。加湿しすぎれば窓などに結露が発生して、カビが繁殖する原因になる。特に屋内で燃焼させる石油・ガス暖房機器(石油、ガスファンヒーターなど)は、電気暖房機器とは異なり、燃焼時に水分が発生するため、加湿器と併用する必要がない場合も多い。使う際は、部屋の結露の状況を確認しながら、加湿能力を低く抑える設定にするなど調整が必要だ。
今年は新型コロナの影響もあり、空気清浄機を通年で使用している家庭も増えている。空気清浄機に加えて、暖房機、加湿器と複数の機器で部屋が埋められれば、それだけ掃除などメンテナンスの手間が掛かるし、圧迫感も受けやすい。メンテナンスも楽に、かつ部屋をスッキリさせたい方は、思い切って空気清浄機能付きガスファンヒーターという選択肢を検討してみてもいいかもしれない。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。