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洋服の青山、2割の160店舗を閉店 正社員400人の希望退職を募集

経営戦略

2020/11/11 19:30

 洋服の青山を展開する青山商事は、11月10日に発表した2021年3月期の決算説明会の中で、全体の2割にあたる160店舗の不採算店舗の閉店と、正社員の1割に相当する400人に希望退職を募集することを明らかにした。

160店舗の閉店と希望退職の募集を明らかにした青山商事

 青山商事は、少子化によるビジネススーツ市場の縮小を見据えた「ビジネスウェア事業再構築プロジェクト」を進めており、3年間で85店舗の不採算店を閉店する計画だったが、追加で75店舗の閉店を決めた。

 「新型コロナにより、スーツ市場の縮小が想定よりも5~10年前倒しになっている」という。また、冠婚葬祭のフォーマル事業も大きな影響を受けた結果、連結の上期実績が169億円の最終赤字となり、通期でも292億円の最終赤字が予想されることから、追加の構造改革を実施する。

 21年3月期上期の売上高は前期比40%減と急激に減り、営業損益は138億円の損失に陥った。全社売上の6割を占める主力のビジネスウェア事業の売上高は、46.7%減となった。
 

 希望退職の募集は約400人。40歳以上~63歳未満で勤続5年以上の正社員と無期契約社員とする。募集期間は12月14日~21年2月19日を予定。退職日は21年5月31日となる。適用者には、割増退職金の支給と、会社負担による再就職支援を行う。割増退職金は特別損失として約40億円を見込んでおり、通期の業績予想に織り込んでいる。

 合わせて7月から21年1~3月まで、代表取締役の月額報酬の3割減、取締役・専務執行役員の同2割減、社外取締役・常務執行役員・執行役員の同1割減の役員報酬の減額も実施する。

 人員のスリム化で抜本的なコスト構造改革を実行することで、販管費は18年度比で今年度16%減、将来的には25%の削減を目指す。