東京都がこのほど発表した8月1日現在の東京都の人口は1399万3721人で、対前月比で5903人減っていることが分かった。対前月の増減数の推移をみても、2019年や18年よりも減少幅が拡大している。世帯総数は717万世帯。


　20年1月からの月次推移をみると、新型コロナウイルスの感染拡大防止で緊急事態宣言が発令された4月や、東京都知事によるゴールデンウイークの外出自粛要請（ステイホーム週間）が出されたりした5月から、過去2年より減少している。

　6月は前月から3405人減少し、調査開始以来、6月として初の前月比マイナスを記録した。7月は横ばいだったが、8月はさらに5903人減った。

　前年同月比では5万6057人増えているものの、過去2年が増加傾向にあったのに対し、減少傾向に転じている。
 
　9月1日には人材派遣大手のパソナグループが、23年度末にかけて東京の本社機能を兵庫県の淡路島に移すと発表。本社で働く1800人のうち6割強の1200人が、9月から段階的に移転する計画など、新型コロナの感染拡大や自然災害などのリスクに対応するため、東京の一極集中から地方に分散する動きが出始めている。（BCN・細田 立圭志）