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マスク転売解禁後も、フリマアプリ3社で出品禁止 「解除すべきタイミングではない」

販売戦略

2020/08/27 19:00

 国民生活安定緊急措置法に基づいたマスクとアルコール消毒製品の転売規制を8月29日に解除することが、閣議決定された。ただ、フリマアプリ大手の「メルカリ」「ヤフオク!」「ラクマ」は、解除後も引き続き同製品の出品を禁止。安定的な供給に配慮したためだという。

8月29日にマスクの転売規制は解除されるが、フリマアプリは出品を引き続き禁止する

 マスクやアルコール消毒製品は、2020年の春に新型コロナウイルスの感染拡大を受け需要が急激に高まったほか、高額転売を狙った買い占めにより品薄状態になっていた。改善するために規制を設けていたが、このほど供給が安定したとして解除されることになった。

 転売規制の解除後も出品を禁止する理由について、メルカリのPR担当者は「現在の感染状況を考慮すると、まだ解除すべきタイミングではないと判断した」と話す。供給が安定してきたとはいえ、解除と同時に出品も解禁すれば、再び高額転売のターゲットにされ、供給が不安定になってしまうリスクもある。出品の再開については、「まだ検討していない」(同担当者)という。

各社の対応

 メルカリでは、「お知らせ」ページに「衛生マスクやアルコール消毒液の出品に関するお願い」を掲載。現在の感染状況などを考慮し、規制解除後も引き続き出品を一律禁止し、削除対象にすると警告している。

 ヤフオク!も「お知らせ」に「【重要】マスク、消毒液等の出品について」を掲載し、マスクやアルコール消毒製品の安定的な供給に配慮して、8月29日の解除後も引き続き出品を禁止すると発表した。

 ラクマは、お知らせブログの「【重要】『衛生マスク』『医療現場で必要とされる商品』の出品について」で、医療現場で必要とされる商品の出品を引き続き禁止する旨を公表している。該当する商品の出品が確認された場合の対処は重く、商品ページの削除およびアカウントの制限などを行うとしている。

 いずれのサービスでも、マスクやアルコール消毒製品だけでなく、ハンドソープや除菌スプレーなども出品禁止の対象になっている。このほかの商品についても、運営がガイドラインに違反すると判断した場合は、削除などの対応を実施するとしている。(BCN・南雲 亮平)