ニューノーマル時代のオフィス、PayPayとWeWorkで共同設計

経営戦略

2020/08/20 17:30

 PayPayとWeWork Japanは8月20日、オフィスの役割を再定義し、PayPayの新オフィスを共同設計したと発表した。

ニューノーマル時代のオフィス

 PayPayの新オフィスは、WeWork Japanが8月に開設した「WeWork 神谷町トラストタワー」内に、9月末に完成する予定。従来のデスクワーク用の席数を約75%削減すると同時に、従業員同士が交流できるゾーンを複数設けることで、従業員がオフィスに物理的に集まるメリットを最大限引き出す設計となっている。同オフィスは、WeWork Japanが、ニューノーマル時代の働き方に対応するために、全面的なカスタマイズを施した初めての事例となる。

 以前のPayPayは、オフィスでの勤務を基本とし、従業員が一堂に会して業務を行っていた。今回、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、PayPayでは今後、在宅での勤務を原則とし、作業のためのオフィス出社は不要となる。そうしたなかで、社内外にいる従業員がシームレスなコミュニケーションがとれるオフィスが必要と考え、今後のオフィス戦略を、(1)オフィスの役割の再定義、(2)三密回避・安全確保、(3)共創・協働の実現、と定めた。

 そして、オフィスを「作業・商談の場」から「チームワークによる新しい価値を創出する場所、従業員のエンゲージメントを高める場所」とし、一から設計したオフィスに移転することとした。オフィスの総席数を従来の968席から228席に大幅に削減することなどで(出社率25%上限)、2mのソーシャルディスタンシングを徹底し、従業員の安全を守る。

 また、オープンなラウンジスペースやワークスペースなどによって、従来のオフィスよりも活気があふれ、コミュニケーションが促進されるオフィスを目指す。

 今回、WeWork Japanと共同設計したPayPay新オフィスは、「コミュニティ&ソーシャル」、「アクティブ・コラボレーション」、「ラーニング」、「デスク・ワーク」という四つの独立したゾーンを設けることで、従業員一人一人が自由に働き方を選択することができるニューノーマル時代に適したアクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)を実現するとともに、コミュニケーションの促進や偶発的なコラボレーションが生まれやすいスペースとなっている。