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ビックカメラ、接客業務を遠隔化 コロナ禍の感染防止と人件費削減に期待

 ビックカメラは、ベストプロジェクトが提供する遠隔接客サービス「えんかくさん」を初めて導入した。自宅やスタジオからテレワークでの接客を可能にすることで、複数箇所を同時に監視し、遠隔接客(通話)することができる。当面は週末だけビックカメラ数店舗で、ダイソン「コードレスクリーナー」の販売時に運用する。

ビックカメラが導入する遠隔接客サービス
「えんかくさん」

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、企業を中心にテレワークが広まっており、引き続きテレワークが推奨されている状況だ。ただ、小売業の接客業務については、テレワークで対応できる状況ではなかった。こうした背景から、ベストプロジェクトは「えんかくさん」を開発し、遠隔接客サービスという新しい接客スタイルを提案する。

 また、接客業では人手不足や人件費の負担で悩んでいるケースも少なくない。しかし、「えんかくさん」を使えば、1人のスタッフが複数の店舗や場所を同時に遠隔監視し、接客することができる。スタジオから接客する「テレショッパー」が同時に監視できるのは最大10店舗。1人が10店舗を担当した場合、人件費だけなら10分の1ほどに抑えることができるという。

 店舗には端末を設置する。来店客が呼び出しボタンを押すとテレショッパーに通知され、接客が始まる。監視中のテレショッパーからも来店客への声かけが可能。画面越しに会話をする以外にも、動画や静止画を表示、またはペンツールによる書き込みも可能だ。

 スタッフ、来店客の感染防止につながるだけでなく、人手不足解消や人件費の削減にも役立つ。ベストプロジェクトは今後、「えんかくさん」による遠隔接客サービスを小売店だけでなく、病院や介護施設、老人ホームなどの多拠点を一括で監視・対応する業務への活用も想定しているという。コロナ禍が収束した後も活躍するだろう。