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次亜塩素酸空気清浄機の除菌性能実証試験を資金調達、シリウスがクラウドファンディングで

販売戦略

2020/07/14 16:00

 シリウスは、新製品「次亜塩素酸空気清浄機Viruswasher」と「業務用次亜塩素酸空気清浄機ViruswasherPRO」を9月に発売するにあたって、日本クラウドキャピタルが主催する株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO(ファンディーノ)」でウイルス除菌性能実証試験の資金を調達する。プロジェクトの申込開始は7月18日10時を予定している。


 アルコールに代わる除菌水として注目される次亜塩素酸水だが、5月28日に経済産業省とNITE(製品評価技術基盤機構)から、効果効能や安全性に対して、よく解明されていないとの発表があった。その後、6月26日に安全性や効果に対して、使用法や運用を間違わない限り「物品への消毒に活用できる」と最終報告があり、次亜塩素酸水に対する安全性と有用性を国が認めた結果となった。

 ただし、超音波加湿器やスプレーでの「空間噴霧」に関しての安全性や有用性に関しての最終報告はなかった。以前から、効果のある・なしや健康被害の議論の前に白い粉や腐食、シミといった室内環境への懸念が指摘されており、代替方法が望まれていた。

 シリウスが採用する気化式(除菌水フィルター透過方式)は、除菌水に含まれる不純物や腐食成分がフィルターにとどまるため、環境悪化に対する懸念要素がない。また、気体と液体(次亜塩素酸水)を除菌水フィルターで接触させることによって、浮遊ウイルスの不活化と消臭効果を発揮する。

 さらに、気化する際に発生するごくわずかな揮発化された次亜塩素酸(人体には影響のない0.05ppm以下)は室内の付着菌、付着ウイルスに対しての抑止効果が期待できるという。

 また、新型コロナウイルスに対して、「空気感染」「エアロゾル感染」「接触感染」「飛沫感染」などが感染経路として分かっており、国が推奨する「窓開放」「うがい」「手洗い」「マスク」「ソーシャルディスタンス」を実施できない環境下での補完的な除菌対策としても注目されている。

 今回、シリウスでは、FUNDINNOで検証資金を調達し、大学研究機関で新型空気清浄機ViruswasherとViruswasherPROに対して空間の浮遊ウイルスと室内の付着菌、付着ウイルスに対する抑止効果を検証する。また、コロナウイルスに対しての検証に関しても大学研究機関と連携を進めていく。

 これらのことが正式に検証機関で実証されることによって、単に空気を除菌清浄化する空気清浄機ではなく、付着菌、付着ウイルスを抑制できる次亜塩素酸空気清浄機の有用性や汎用性が証明されることとなる。

 シリウスでは、除菌水生成パウダーも発売しており、日本国内だけでなく、アルコールの使用を避けたいイスラム圏などでの普及拡大を視野に除菌水パウダーのハラル認証を検討している。こうした意味でも、今回の大学研究機関での実証試験は大きな意義があると考えている。