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意外と知らないビルトインコンロの「ガラストップ」と「ホーロー」の違い

時事ネタ

2020/06/27 18:00

【家電コンサルのお得な話・14】 ビルトインコンロは、多彩な料理メニューに対応する機能や火加減の自動調節など、「おいしく、手軽に調理できる」という消費者に寄り添った機能が注目される。しかし、これらの「使いやすい便利な機能」で忘れてならないのが、「天板の素材」である。ガラストップとホーローの違いを整理してみた。

自宅で増えた料理を支えるビルトインコンロ

 ビルトインコンロの天板の主な素材には、「ガラストップ」「ガラスコート」「アルミトップ」「ホーロー」などの他にも「ステンレス」があり、自分の生活や好みにあったものを選べる。

 中でも、よく比較されるのがガラストップとホーローの違いだ。強化ガラスを採用しているガラストップは見た目もキレイで、焼き付きやこびりつきが起きにくく、お手入れもしやすいのが特徴だ。しかし、ミドルクラスよりも上位の機種に採用されているケースが多いため、価格は高くなりがち。

 そのため、普段から料理をよくするファミリーでの採用が多い。単なるお手入れのしやすさだけでなく、見た目のきれいさからも調理する時の楽しさを味わうことができるからだ。

 特に主婦の方にとって、「使いやすくて、キレイなキッチン」は癒される空間でもある。お子様がいれば、一緒に料理をしても傷がつきにくいため、なおさらガラストップはおすすめだ。
 

 一方、ホーローは手頃な価格だが、塗装が剥げるとそこから錆びやすくなる。そのため、単身者の方や扱いが慎重な高齢者、料理の頻度が少ない家庭に向いているといえるだろう。

 ただ、ガラストップでも扱いに気を付けるべき点がある。豆知識として紹介しよう。よくあるアクシデントが「強化ガラス」であることを過信して、「ガラストップに膝をついて換気扇を掃除していたら天板にヒビが入った…」というものだ。

 強化ガラスでも一点に力が集中すると弱く、ヒビが入れば天板の取り換えとなる。費用も3万円前後(機種によって差がある)と高額になるので気を付けたい。

 筆者がよく目撃したのが、年末の大掃除で旦那さんが換気扇をキレイにしているときに割るケースだ。旦那さんからすれば、「家事の手伝い」という「良いこと」をしているつもりなのに、逆に奥様に叱られるという残念な光景だ。こういった不幸を招かないように注意していただきたい。

 また、お手入れでは「食品用ラップ(フィルム)」の少量をカットして、くしゃくしゃに丸めて、クリームクレンザーを付けて磨けば焼き付きも取れる。これは、訪問型ガスショップの人がよく用いるお手入れ方法だ。

 今回のコロナ禍で、家族で料理を楽しむご家庭が増えており、料理をしながら新しいビルトインコンロに興味を抱かれた方も数多くいることだろう。コンロを変えればキッチン全体の雰囲気や印象も変わるため、ぜひ、新しい最新のコンロで料理を楽しんでいただきたく思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)


■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。