キャッシュレス消費者還元事業がまもなく終了を迎えるが、スマートフォン（スマホ）決済サービスは9月にスタートするマイナポイント事業に向けて動き始めている。今週、サービスを提供する各社が対象事業者に登録されたことを発表。合わせて、お得になる独自のキャンペーンも発表された。

最大10倍戻るくじが好評のPayPay　7月は30％還元祭も

　PayPayは、6月1日から対象のオンラインストアでPayPay残高から決済すると抽選で決済金額の最大10倍が戻ってくる「ペイペイジャンボ（オンライン）」、10％還元キャンペーン（還元上限は5000円相当／回・期間）を開催中。外出自粛を継続する人が多く、ECサイトやデリバリーの需要が高まっている中で好評を博している。
 
　7月には、セブン-イレブンを対象にした「ペイペイジャンボ（オンライン）」が実施される予定。現在は、対象の支払方法がPayPay残高のみだが、7月のくじでは、ヤフーカード、PayPayあと払い（一括のみ）も含まれるようになるので、一層使いやすいだろう。
 
　さらに、7月は店舗や地域限定のキャンペーンにも注目だ。1～7日に「出前館使うならPayPayで決まり！キャンペーン」（還元上限は1000円相当／回、2000円相当／期間）、1～31日に「がんばれ浜松！対象のお店で最大30％戻ってくるキャンペーン」（還元上限は1000円相当／回、5000円相当／期間）を開催する。
   

メルペイはIKEAで利用可能に　10％還元キャンペーンも

　メルペイは、6月17日にIKEAでコード決済払いが利用できるようになった。導入を記念して同日から「イケア、メルペイ運用開始記念！コード決済で10％還元キャンペーン」を開催している。還元上限は500ポイント／回、1000ポイント／期間。
 
　また、メルペイの本人確認（支払い用銀行口座の登録または「アプリでかんたん本人確認」による手続き）を初めて行ったユーザーを対象に、1000ポイント相当をプレゼントするキャンペーンも開催している。期間は6月30日23時59分まで。
 

楽天ペイは7月1日から還元率を変更　最大1.5％還元へ

　楽天ペイは、7月1日から「楽天ポイント」と「楽天キャッシュ」を用いてコード払いとQR払いすると100円につき1ポイントを還元する。現在の定常還元率である0.5％と合わせて、最大1.5％を還元する。
 
　還元率は、楽天カードでチャージして支払うと1.5％、楽天銀行もしくはラクマでチャージして支払うと1％、ポイント払いで1％、楽天カードを紐づけて支払うと1％。変更に合わせて、「楽天キャッシュへチャージ＆楽天ペイアプリでのお支払いで100万ポイント山分けプレゼント！」も開催している。

　新型コロナウイルスの影響で、スマホ決済は「お得」から「安心」な決済手段としてのメリットが認識されるようになってきている。それに伴って、各社の戦略は一過性のキャンペーンではなく、定常的な使いやすさ（通常の還元率、ミニアプリなど他のサービスとの提携）を重視するものに変化してくるかもしれない。（BCN・大蔵大輔）