コロナ対応で9兆6758億円を調達、上場171社が開示、東京商工リサーチ
東京商工リサーチは、新型コロナウイルスに関連する上場企業「資金調達状況」調査の結果を6月9日に発表した。「資金調達」を開示した上場企業は171社。合計金額は、9兆6758億2000万円だった。多額の調達額を開示した一部の企業が全体を押し上げた格好だが、1社当たり平均調達額が572億5300万円、171社の中央値が50億円だった。
上場企業171社のうち、最大の金額はトヨタ自動車の1兆2500億円。「新型コロナウイルスの影響長期化リスクを見据えた資金計画や市場動向を勘案」して、複数の国内金融機関から借入を実施し、返済期限は1年程度とした。
調達金額1000億円以上は26社にのぼる。このうち完成車メーカーは、トヨタ自動車をはじめ、日産自動車(調達金額7125億円)、マツダ(同3000億円)、本田技研工業(同2000億円)、SUBARU(同1915億円)、三菱自動車工業(同1620億円)の6社が入った。世界的な市場縮小と減産を見据え、コミットメントラインなどを新たに設定し、資金需要に備えている。
また、キャッシュフローの悪化に備える鉄鋼関連、減便で収益悪化が深刻なANA、JALの航空大手2社、輸送人員の減少などが響く西日本旅客鉄道と九州旅客鉄道のJR系2社などが、1000億円以上の大規模な資金調達を公表した。
171社の資金調達の金額は、10億円以上100億円未満が81社(構成比47.3%)で、半数を占めた。このレンジでは、中堅規模の企業が多く、飲食業や小売業などの業種で、来店客の減少による短期的な資金需要に対応した調達が目立った。次いで、100億円以上500億円未満が34社(同19.8%)、1,000億円以上が26社(同15.2%)、1億円以上10億円未満が21社(同12.2%)と続く。
業種別では、製造業が51社(構成比29.8%)で最多。グローバル展開する大手企業が多く、世界的な景気悪化の直撃に備え、資金調達額の合計は6兆6106億円と突出した。次いで、サービス業の43社(構成比25.1%、資金調達額6002億円)で、インバウンド消失や旅行自粛の影響を受けた宿泊・旅行業などが多い。
次に、小売業の38社(同22.2%、同3147億円)が続く。緊急事態宣言に伴う営業自粛要請を受け、休業や営業自粛が続いた百貨店、飲食業などが含まれる。上位3業種で全体の約8割(77.1%)を占めた。
上場企業171社のうち、最大の金額はトヨタ自動車の1兆2500億円。「新型コロナウイルスの影響長期化リスクを見据えた資金計画や市場動向を勘案」して、複数の国内金融機関から借入を実施し、返済期限は1年程度とした。
調達金額1000億円以上は26社にのぼる。このうち完成車メーカーは、トヨタ自動車をはじめ、日産自動車(調達金額7125億円)、マツダ(同3000億円)、本田技研工業(同2000億円)、SUBARU(同1915億円)、三菱自動車工業(同1620億円)の6社が入った。世界的な市場縮小と減産を見据え、コミットメントラインなどを新たに設定し、資金需要に備えている。
また、キャッシュフローの悪化に備える鉄鋼関連、減便で収益悪化が深刻なANA、JALの航空大手2社、輸送人員の減少などが響く西日本旅客鉄道と九州旅客鉄道のJR系2社などが、1000億円以上の大規模な資金調達を公表した。
171社の資金調達の金額は、10億円以上100億円未満が81社(構成比47.3%)で、半数を占めた。このレンジでは、中堅規模の企業が多く、飲食業や小売業などの業種で、来店客の減少による短期的な資金需要に対応した調達が目立った。次いで、100億円以上500億円未満が34社(同19.8%)、1,000億円以上が26社(同15.2%)、1億円以上10億円未満が21社(同12.2%)と続く。
業種別では、製造業が51社(構成比29.8%)で最多。グローバル展開する大手企業が多く、世界的な景気悪化の直撃に備え、資金調達額の合計は6兆6106億円と突出した。次いで、サービス業の43社(構成比25.1%、資金調達額6002億円)で、インバウンド消失や旅行自粛の影響を受けた宿泊・旅行業などが多い。
次に、小売業の38社(同22.2%、同3147億円)が続く。緊急事態宣言に伴う営業自粛要請を受け、休業や営業自粛が続いた百貨店、飲食業などが含まれる。上位3業種で全体の約8割(77.1%)を占めた。