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進むApple Watchの決済端末化 GarminのウェアラブルデバイスもSuicaに対応へ

 スマートウォッチと呼ばれる「Apple Watch」は、3世代前の2016年発売の「Series 2」からFeliCaを搭載し、Appleのウォレットアプリ「Apple Pay」にカード情報を登録すれば、読み取り機に端末をかざすだけの非接触決済が可能だ。読み取り機に届けば腕から外す必要はなく、エクスプレスカードの設定をオンにしたカードなら、基本的にかざすだけでスピーディーに決済できる。

 Apple Payに登録したカードは、iPhone/Apple Watch間は排他利用で、これはモバイルSuicaも、iD/QUICPayも同様。対して、単独のApple Watch用アプリ「PayPay for Apple Watch」を起動するPayPayは、同じアカウントでどちらでも利用可能だ。
 
PayPayは、他のスマホ決済に先駆け、2019年9月からApple Watchでも利用できる
(ストアスキャン方式のコード決済など、一部機能のみ)

 Googleのウォレットサービス「Google Pay」のみ登録可能だったKyash Visaカードは、4月7日からApple Payにも設定可能になった。最も多機能でセキュアなKyash Cardなら1%、Kyash Card Liteでも0.5%、月間12万円まで決済金額に応じてKyashポイントが付与されるので、Apple Payに保有するクレジットカードを直接登録して利用するよりお得。

 もちろん、Kyashを経由して支払うリスク・デメリットもあり、それは別の機会にまとめたい。ただ、現金払いより「できるだけ多く得したい」という意向があるなら、Kyashや、Kyashと同様の仕組みの各社のプリペイドカードの利用を始めると、負担がわずかながら減るのは間違いない。
 
ガーミンは国内でも19年5月から「Garmin Pay」を開始。
20年5月下旬以降、Suicaも利用可能になる

 しかも、iPhoneと同時にApple Watchにも対応し、Apple Watchを決済端末として利用する際の支払い方法の選択肢が増えた。電子マネーが使える店舗なら、どこでもApple Watchをかざして「QUICPay(クイックペイ)で支払う」といえば、クレジットカードのポイントとKyashポイントがたまる。しかも、ポイントカード/ポイントカードアプリなしの店舗なら、買い物時にスマートフォン(スマホ)もサイフも要らない。
 
手持ちのApple Watchに設定したKyash Card Lite(発行無料だった旧リアルカード)。
店頭では「クイックペイで支払う」と伝える

 目には見えないが、スマホは実はかなり汚れており、アルコール除菌して清潔さを保ったほうがいいという見解がある。もし、それが衛生学的に正しいなら、画面の小さいApple Watchこそ、いま最も安心して使える決済手段だろう。(BCN・嵯峨野 芙美)