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緊急事態宣言の全国実施、テレワーク特需が地方にも波及でPC販売増に

 新型コロナウイルスの感染防止対策で発令した政府の緊急事態宣言が全国に拡大したことで、企業の在宅勤務やリモートワーク推進を背景とするPC需要が都市部から全国に拡大している。全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」で明らかになった。


 グラフは、デスクトップとノートを合算したPC販売台数(週次ベース)の前年同期比の推移。政府が4月7日に7都府県(東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、福岡)で緊急事態宣言を発令すると、4月6日週のPC販売台数は東京圏で前年同期比156.5%に跳ね上がった。

 名古屋圏や大阪圏、その他(地方)でも同じように伸びたが、4月6日週は東京圏が飛び抜けていることが分かる。4月10日に東京都が休業要請の対象施設を明らかにしたことも、本格的な外出自粛の意識の高まりや、ノートPCの購入を後押ししたのだろう。

 ところが、4月13日週のデータを見ると、東京圏は下がる一方で大阪圏、地方、名古屋圏が伸びた。4月16日の緊急事態宣言の全国化や、「東京ルール」を参照にする形での休業要請が地方にも広がったことで、PC販売台数が東京圏以外でさらに伸びたと見られる。

 4月20日週は、東京圏が136.0%だったのに対し、大阪圏が184.5%、地方が176.0%、名古屋圏が168.2%を記録した。テレワーク特需を背景にしたPC需要が、東京圏とタイミングがずれる形で全国に広がっている様子が分かる。(BCN・細田 立圭志)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。