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新型コロナで増税時よりも落ち込む景況感、消費予想は2月3日以降は低下傾向

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2020/04/23 18:30

 マクロミルは、新型コロナウイルスの感染拡大が消費者の心理に与えている影響について、定点観測データから時系列で分析を行った結果を公開した。景気に対する印象は、過去2度にわたる消費増税では「現在の身の回りの景気(現況)」「2~3か月先の景気の見通し(先行き)」ともに大きく低下したが、今回はそれをさらに下回る結果になった。

マクロミルが公開した新型コロナウイルスが消費者の心理に与える影響

 今後1か月の消費増減予想を示す「消費マインド」は、前年同週比で2月3週目以降は低下し続けている。平時は、年単位で周期的な特性があり、毎年、年末にピークを迎え年始に一気下降するという傾向がある。19年度は10月の消費増税直後、前年同週比は8%減に下降したが、年末にかけて緩やかに回復していた。

 また、「気分」の変化では、1月から「楽しかった」「わくわくした」「うれしかった」というポジティブな感情は下降傾向。一方で、「不安だった」「憂鬱だった」というネガティブな感情は新型コロナの報道とともに上昇トレンドになっている。特に3月1週目に大幅な上昇がみられた。3月2日から始まった全国の公立小中高校の一斉休校のタイミングと重なる。

 そして、新型コロナウイルスの感染によりタレントの志村けんさんが亡くなった報道直後となる4月1週目の調査では、「悲しかった」という感情が急激に上昇するとともに、「不安」と「憂鬱」も再び上昇した。

 同レポートは、即時性の高い消費マインドや消費動向を把握するため、毎週水曜日に1000人のマクロミルモニタを対象にしたインターネット調査を分析したもの。国勢調査の人口動態の比率(エリア、性別、年代)に基づいて割り付けを行っている。