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2019年度の白物家電市場、5年ぶりの前年割れ、消費増税以降は6カ月連続のマイナス

 日本電機工業会(JEMA)が4月20日に発表した2019年度の白物家電の国内出荷金額実績は、2兆4567億円(前年度比99.5%)で5年ぶりのマイナスになった。上期は梅雨明けからの猛暑や消費増税の駆け込み需要があったものの、増税が実施された19年10月以降、暖冬による季節商品の落ち込みや新型コロナウイルスの影響もあり、6カ月連続で前年割れが続いている。


 19年度の製品別の出荷台数実績を見ると、エアコンは957万3000台(97.5%)となり5年ぶりのマイナスだった。梅雨明けの猛暑や増税の駆け込み需要などで18年度に次ぐ高水準の台数実績だったが、直近の3月は90万5000台(90.6%)で、増税後から6カ月連続のマイナスが続いている。

 冷蔵庫は387万台(97.9%)で5年ぶりのマイナス。容量別の構成比では大容量クラスへのシフトが鈍化した。

 洗濯機は463万8000台(99.8%)で4年ぶりのマイナスになった。9割強を占める全自動洗濯機は、まとめ洗いや大物洗いのニーズが高まり、引き続き大容量へのシフトが進んでいる。

 掃除機は436万9000台(91.3%)で4年連続のマイナス。縦型(スティック型)はコードレス化、高機能化、軽量化などが進み構成比が拡大している。

 電子レンジは332万3000台(97.6%)で2年連続のマイナス。約6割を占めるオーブンレンジは減少したが、少人数・高齢世帯向けの単機能レンジが増加している。

 ジャー炊飯器は561万7000台(103.2%)で2年連続のプラス。食感や味を追求した高機能製品の市場トレンドは継続している。

 IHクッキングヒーターは78万7000台(102.1%)で5年連続のプラス。清掃性や調理機能が向上して堅調に推移している。