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ソニー、新型コロナ「胸部CT検査画像」のAI開発でエムスリーと協業

経営戦略

2020/04/16 14:30

 ソニーは4月16日、医師向け医療専門サイト「m3(エムスリー).com」を運営するエムスリーと新型コロナウイルス感染症対策で医師や医療従事者、患者向けに、両社のテクノロジーと知見を生かしたサービスを提供することで協業を開始したと発表した。

新型コロナウイルス対策で協業するソニーとエムスリー

 具体的な協業内容は(1)全国の医療現場向けに新型コロナの症例を診断するための胸部CT検査画像診断を支援するAIの開発と普及、(2)最前線の医師による新型コロナの知見や各種対応知識などを全国の医師や医療従事者に伝えるための無料ウェブ講演会の開催(最大20回程度を予定)、(3)感染治療に携わる医療関係者向け負荷低減ソリューションの開発――の三つ。

 中でも胸部CT検査画像の診断支援サービスでは、新型コロナの診断における臨床症状やPCR検査などの検査データに加えて、画像所見も重要な意義があると考え、胸部CT検査による新型コロナの疑い症例の判定を遠隔にいるエキスパート読影医に依頼できるサービスとなる。

 協業の実施費用は、4月2日にソニーが発表した、新型コロナと戦う人々や子どもたち、クリエイティブコミュニティなどを支援する目的で設けた「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」から拠出する。

 ほかにも、例えばソニーの社内スタートアップ創出支援プログラム「Sony Startup Acceleration Program」を活用して、医療分野のアイデアを公募してプロジェクト化するなど、新型コロナ以外の医療分野でも両社の知見と事業開発力を掛け合わせて課題の解決に取り組む。