au PAYのキャンペーンが「PC需要」を下支え

 【BCN速報値】スマートフォン(スマホ)決済サービス「au PAY」のキャンペーンによって、PC市場が下支えられている。全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」の速報値によると、2月第2週(2月10~16日)のノートPCとデスクトップPCを合算したPC販売台数は前年同週比116.6%となった。


 現在のPC市場は、2014年のWindows XPの延長サポート終了とは明らかな違いが出てきた。XPの時はサポート終了から3週目に前年を下回り、その後、長い間の低迷が続いたが、今回のWindows 7の延長サポート終了は、3週がたっても前年を上回っている。グラフを見ても、落ち込みのトレンドが明らかに横ばいに推移していることが分かる。

 とりわけ、直近の2月第2週は2月10日からスタートしたau PAYの「誰でも!毎週10億円!もらえるキャンペーン」の効果もあり前年比116.6%。前週からわずか2.7ポイントしか落ち込まなかった。ちなみに、このPCのデータにはiPadのシェアが高いタブレット端末は含んでいない。それでも前年比で二桁増を維持しているというわけだ。

 キャンペーンが実施された2月10日と11日の合算だけに焦点を当てたカテゴリー別のデータを見ても、ノートPCの販売台数は前年比114.2%、デスクトップPCは108.2%と、ぞの前の週のトレンドよりも伸びている様子がわかる。
 

 ただ、KDDIはキャンペーンで還元するポイントの上限を、ステージごとの「期間中に最大3万ポイント(ステージ3は1万ポイント)」から、「1回あたり最大6000ポイントで期間中合計3万ポイント」に変更したため、24日から始まるキャンペーンの動きがどうなるかは読みにくいところ。

 2月第2週の予想を「110%台」と的中させたBCN総研の木下智裕部長は第3週(2月17~23日)をどう読むのか。ちなみに、第3週はau PAYのキャンペーンが2月17日の1日だけで終了になった。「2月17日のau Payキャンペーンの効果もあり、第3週も前年比110%程度になるのではないか」と予想する。PC市場を下支えする状況はしばらく続きそうだ。(BCN・細田 立圭志)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。