【家電コンサルのお得な話・1】家電量販企業とメーカーの商談など家電流通のディープな現場を知り尽くす家電コンサルタントの堀田泰希氏だからこそ語れる新連載『家電コンサルのお得な話』がスタート。ユーザー視点で家電製品の賢い使い方や買い方など役立つ情報を提供する。第1回は春からの新生活で購入を検討している人にとって悩ましい、シングル家電のベストな購入タイミングを紹介する。
国立大学入試の合格発表は前期日程が3月6日~10日、後期日程が3月20日~24日となっており、そろそろ新生活のためのシングル家電の購入を検討している方も多いだろう。入学金や住居費用など、何かと出費が重なるため、家電製品は少しでもお得に購入したいものだ。
結論からいうと、今年の一番お買い得なタイミングは、ズバリ3月14日(土)~20日(金:祝日)であり、続いて20日~27日(金)の週になると予想する。
主要家電量販各社は第3四半期を終え、増収を達成しているものの、昨年10月以降は消費増税の影響で大型商品を中心に販売は鈍化している。今年1月はWindows 7の延長サポート終了によるPCの駆け込み需要もあったが、PC販売に強いカメラ系量販企業以外は前年実績を下回っていると考えられる。
これに加え、異常ともいえる暖冬や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で「本決算に向かって数字を整えたいが、思うように売り上げが確保できない」というのが現状だろう。
ここで注意したいのが、新型コロナウイルスの影響で中国に生産拠点を構えていたり、生産を委託していたりするメーカーで、供給がストップしている商品もあること。あまり遅い時期の購入になれば、選択できる商品ラインアップが限定され、価格も値下がりしにくくなる可能性が高い。
家電量販店としてはある程度、在庫を確保しているだろうが、「決算に向かって拡販したい」「在庫を残したくない」という思いから、チラシでの訴求は強化される。
家電量販店における通年の3月のピークは、14日前後の2週目と翌3週目になる。このピークに合わせて、特に2週目(今年は14日の新聞折込みに相当)は各社ともチラシサイズを拡大して訴求してくる。チラシ内容としては各社、決算をメインに打ち出しているが、新生活応援セールのチラシスペースも拡大されるのが通年のパターンである(図参照)。
チラシに掲載される商品は基本的に「モノを確保している」はずだし、在庫も売り切りたい商品であるため、割安な価格やポイントの付与が期待できる。
逆にそれ以降の購入になると、商品供給の影響で品薄になれば、値引きやポイントを付加する理由がなくなるため、価格は安くなりにくくなるだろう。
以上の理由から、今年のシングル家電の購入のおすすめは3月14日(土)から20日になると筆者は予想している。参考にしてもらうとともに、2月29日(土)からのチラシは毎週チェックして判断して、少しでもお買い得な買い物をしていただければと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
国立大学入試の合格発表は前期日程が3月6日~10日、後期日程が3月20日~24日となっており、そろそろ新生活のためのシングル家電の購入を検討している方も多いだろう。入学金や住居費用など、何かと出費が重なるため、家電製品は少しでもお得に購入したいものだ。
結論からいうと、今年の一番お買い得なタイミングは、ズバリ3月14日(土)~20日(金:祝日)であり、続いて20日~27日(金)の週になると予想する。
主要家電量販各社は第3四半期を終え、増収を達成しているものの、昨年10月以降は消費増税の影響で大型商品を中心に販売は鈍化している。今年1月はWindows 7の延長サポート終了によるPCの駆け込み需要もあったが、PC販売に強いカメラ系量販企業以外は前年実績を下回っていると考えられる。
これに加え、異常ともいえる暖冬や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で「本決算に向かって数字を整えたいが、思うように売り上げが確保できない」というのが現状だろう。
ここで注意したいのが、新型コロナウイルスの影響で中国に生産拠点を構えていたり、生産を委託していたりするメーカーで、供給がストップしている商品もあること。あまり遅い時期の購入になれば、選択できる商品ラインアップが限定され、価格も値下がりしにくくなる可能性が高い。
家電量販店としてはある程度、在庫を確保しているだろうが、「決算に向かって拡販したい」「在庫を残したくない」という思いから、チラシでの訴求は強化される。
家電量販店における通年の3月のピークは、14日前後の2週目と翌3週目になる。このピークに合わせて、特に2週目(今年は14日の新聞折込みに相当)は各社ともチラシサイズを拡大して訴求してくる。チラシ内容としては各社、決算をメインに打ち出しているが、新生活応援セールのチラシスペースも拡大されるのが通年のパターンである(図参照)。
チラシに掲載される商品は基本的に「モノを確保している」はずだし、在庫も売り切りたい商品であるため、割安な価格やポイントの付与が期待できる。
逆にそれ以降の購入になると、商品供給の影響で品薄になれば、値引きやポイントを付加する理由がなくなるため、価格は安くなりにくくなるだろう。
以上の理由から、今年のシングル家電の購入のおすすめは3月14日(土)から20日になると筆者は予想している。参考にしてもらうとともに、2月29日(土)からのチラシは毎週チェックして判断して、少しでもお買い得な買い物をしていただければと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。