なぜ「建国記念の日」に“の”が入るのか?

経営戦略

2020/02/11 18:05

 2月11日は、国民の祝日「建国記念の日」だ。「建国記念日」と間違える人も少なくないかもしれないが、“の”が入るので注意したい。しかし、「建国記念日」なら文字数が少なく意味も通りそうなのに、なぜ「記念の日」となって“の”が入るのだろうか。理由を知れば、今後は間違える回数が減るかもしれない。

「建国記念の日」になぜ“の”が入るのか

 “の”が入っている理由は、「日本が建国した日」として国民の祝日に決定されたわけではないからだ。国民の祝日に関する法律(平成29年6月16日公布)によると、「建国をしのび、国を愛する心を養う」日であるとされている。建国した日を祝うとは書かれていない。つまり、「建国した日」としてではなく、建国そのものを祝う日と解釈できる。

 2月11日はもともと、「日本書記」に書かれている、日本の初代天皇と言われる「神武天皇の即位の日」を表す「紀元節」と呼ばれていた。しかし戦後、GHQの意向により廃止されたとされる。

 その後、1966年に政府が2月11日を「建国そのもの祝う日」として「建国記念の日」に決定。当時の「第51回国会 衆議院 本会議 第41号 昭和41年4月15日」の国会議事録によると佐藤栄作内閣総理大臣は、「建国をしのび、国を愛し、国の発展を期するという、国民ひとしく抱いているその感情を率直に認めて、そしてこの日を定めようとするものであります」と述べている。“の”が入るのには、重要な意味が含まれているようだ。