12月28日~29日、毎日新聞社とサードウェーブが、東京・EBiS303にて「第2回全国高校eスポーツ選手権」の決勝大会を開催。全国の高校生たちが「ロケットリーグ(Rocket League)」、「リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends、以下LoL)」というゲームで競い合った。初日はロケットリーグ部門による決勝戦が開かれ、大分県立鶴崎工業高等学校の「雷切」チーム、2日目のLoL部門ではN高等学校(沖縄)の「KDG N1」チームが優勝した。
第2回全国高校eスポーツ選手権 2日目の競技種目であるLoLは、5対5の2チームに分かれて戦うPCゲームだ。プレイヤーは「チャンピオン」と呼ばれるキャラクターを操作して、チームメイトと協力して敵チームの本拠地に攻め込む。先に相手の本拠地を破壊したチームが勝者というルールだ。個人スキルはもちろんのこと、チームメイト同士の連携や戦略が不可欠で、非常に競技性が高いことから、本大会に採用されている。
会場には、アイドルグループ「22/7(ナナブンノニジュウニ)」の白沢かなえさんと帆風千春さん、自身もLoLプレイヤーとして活躍するケイン・コスギさんたちが駆けつけ、予選を勝ち上がった4チームを応援。白熱するバトルに、675人の来場者とともに見入った。
「前回大会の悔しさをバネにここまで来ました。優勝目指してがんばります」と意気込みを語るThe Grateful Feedではあったが、結果は「AESF e-Masters 成都 2020」のLoL日本代表・まりも選手を擁するKDG N1が勝利。相手の攻撃をいなし、多彩な手でKDG N1が翻弄し、終始圧倒する展開となった。
敗れたThe Grateful Feedは、全員2年生。来年は全員受験生になるため、これが最後の大会になるという。リーダーのcalamity選手は、「本当に優勝したかったです。“くやしい”のひと言」と涙ながらに語った。
両チームの戦いは、自身が操作するチャンピオン・相手に使われたくないチャンピオンを選ぶ「バンピック」から火花を散らす。Yuki飯食べ隊は、相手チームのエース・雲丹栗(うにぐり)選手の得意チャンピオンが選べないよう、戦略的なチョイスを実行。バトルはこのタイミングからすでに始まっている。
バトルがスタートしてからも、Yuki飯食べ隊は雲丹栗選手を徹底マーク。チーム全員で攻撃するなど、相手の良さを消しつつ、猛攻を仕掛ける。緊張のためか、豊工LOL組は最後まで波に乗りきれず、30分弱でゲームセット。Yuki飯食べ隊が宣言どおり勝利を勝ち取った。
1試合目、KDG N1は準決勝では温存していたShakeSpeare選手を投入し、Yuki飯食べ隊の意表を突いた。準決勝で圧倒的な勝利を勝ち取ったYuki飯食べ隊もそのままやられることなく奮闘する。後半、どちらのチームが先に中立モンスター(倒せばチームを強化できる)を倒すかで注目を集めていたが、KDG N1が隙を突き、相手チームの本陣へテレポート。一気に拠点を攻め落とし、1勝目を獲得した。
2試合目は、もう後がないYuki飯食べ隊が序盤からアグレッシブに攻め、相手を次々と撃破。しかし、中盤からはKDG N1が地力の強さを発揮し、じりじりと押し返していく。負けじとYuki飯食べ隊はチャンピオンの大幅強化に成功し、有利な形勢に持っていく。終盤の流れを決定づけたのは、KDG N1のエース・まりも選手による、回避困難な技をかわし、集団戦を制したスーパープレイ。KDG N1はこの勢いに乗って相手本陣を攻略し、2勝目を奪取。全国119チームの頂点に輝いた。
惜しくも苦杯をなめることになったYuki飯食べ隊のリーダー・Funahwi選手は、チーム力は互角でも、個人スキルは相手が上回ったと敗因を分析。チームメイト全員が2年生ではあるものの、就職活動と両立しつつ、「来年も出場して、N高さんを絶対に倒したい」(ponkotu23選手)と雪辱を誓った。
優勝したKDG N1は、チーム全員が「まりも君を信じてここまでついてきました。まりも最強!」と試合後のインタビューで喜びを爆発させた。一方で、「優勝してほっとした。ゆっくり休もうと思う」(vandolp選手)と、優勝候補であるがゆえのプレッシャーもあった模様。特にまりも選手にかかる重圧は大きかったようで、「次の大会は胃が持つかな」と苦笑しながらも、「来年もがんばります」と抱負を語ってくれた。
※リーグ・オブ・レジェンドの決勝大会の様子を収めた動画がすでに掲載されているので、ぜひご確認いただきたい。(URL:https://youtu.be/zihN3hNqxTU )
大会は興奮に包まれたまま終わり、第3回の開催も発表された全国高校eスポーツ選手権。詳細は決定次第、大会ホームページで順次告知するとのこと。次の大会では、チーム力と個人技に長けたKDG N1を下すチームは現れるのだろうか? ゲームを舞台にスキル・戦略を磨き抜いた少年・少女たちの熱き戦いを見られる日が、今から待ち遠しい。
第2回全国高校eスポーツ選手権 2日目の競技種目であるLoLは、5対5の2チームに分かれて戦うPCゲームだ。プレイヤーは「チャンピオン」と呼ばれるキャラクターを操作して、チームメイトと協力して敵チームの本拠地に攻め込む。先に相手の本拠地を破壊したチームが勝者というルールだ。個人スキルはもちろんのこと、チームメイト同士の連携や戦略が不可欠で、非常に競技性が高いことから、本大会に採用されている。
会場には、アイドルグループ「22/7(ナナブンノニジュウニ)」の白沢かなえさんと帆風千春さん、自身もLoLプレイヤーとして活躍するケイン・コスギさんたちが駆けつけ、予選を勝ち上がった4チームを応援。白熱するバトルに、675人の来場者とともに見入った。
準決勝1試合目
準決勝1試合目は、N高等学校の「KDG N1」と横浜市立南高等学校の「The Grateful Feed」が対戦。KDG N1は全国高校対抗eスポーツ大会「STAGE:0」でも優勝した、本大会の優勝候補筆頭だ。対するThe Grateful Feedも、前回大会でベスト4にまで勝ち上がった強豪。奇しくも、昨年ベスト4で敗退したチーム同士の戦いとなった。「前回大会の悔しさをバネにここまで来ました。優勝目指してがんばります」と意気込みを語るThe Grateful Feedではあったが、結果は「AESF e-Masters 成都 2020」のLoL日本代表・まりも選手を擁するKDG N1が勝利。相手の攻撃をいなし、多彩な手でKDG N1が翻弄し、終始圧倒する展開となった。
敗れたThe Grateful Feedは、全員2年生。来年は全員受験生になるため、これが最後の大会になるという。リーダーのcalamity選手は、「本当に優勝したかったです。“くやしい”のひと言」と涙ながらに語った。
準決勝1試合目
準決勝1試合目は、クラーク記念国際高等学校 秋葉原ITキャンパスの「Yuki飯食べ隊」チームと、豊田工業高等学校「豊工LOL組」チームが対戦。「最高の思い出を作りたい」と肩の力が抜けた豊工LOL組に対し、Yuki飯食べ隊のリーダー・Funahwi選手は「ふだんどおりやれば勝てる」と早くも戦闘モード。両チームの戦いは、自身が操作するチャンピオン・相手に使われたくないチャンピオンを選ぶ「バンピック」から火花を散らす。Yuki飯食べ隊は、相手チームのエース・雲丹栗(うにぐり)選手の得意チャンピオンが選べないよう、戦略的なチョイスを実行。バトルはこのタイミングからすでに始まっている。
バトルがスタートしてからも、Yuki飯食べ隊は雲丹栗選手を徹底マーク。チーム全員で攻撃するなど、相手の良さを消しつつ、猛攻を仕掛ける。緊張のためか、豊工LOL組は最後まで波に乗りきれず、30分弱でゲームセット。Yuki飯食べ隊が宣言どおり勝利を勝ち取った。
決勝戦
準決勝を勝ち上がったのは、Yuki飯食べ隊とKDG N1。決勝戦はBest Of 3と呼ばれる全3回の試合で行う。2試合先に勝利したチームが優勝となる。準決勝のような30分未満のスピーディな展開になるかと思いきや、40分以上の熱戦に。逆転に続く逆転、手に汗握る対決となった。1試合目、KDG N1は準決勝では温存していたShakeSpeare選手を投入し、Yuki飯食べ隊の意表を突いた。準決勝で圧倒的な勝利を勝ち取ったYuki飯食べ隊もそのままやられることなく奮闘する。後半、どちらのチームが先に中立モンスター(倒せばチームを強化できる)を倒すかで注目を集めていたが、KDG N1が隙を突き、相手チームの本陣へテレポート。一気に拠点を攻め落とし、1勝目を獲得した。
2試合目は、もう後がないYuki飯食べ隊が序盤からアグレッシブに攻め、相手を次々と撃破。しかし、中盤からはKDG N1が地力の強さを発揮し、じりじりと押し返していく。負けじとYuki飯食べ隊はチャンピオンの大幅強化に成功し、有利な形勢に持っていく。終盤の流れを決定づけたのは、KDG N1のエース・まりも選手による、回避困難な技をかわし、集団戦を制したスーパープレイ。KDG N1はこの勢いに乗って相手本陣を攻略し、2勝目を奪取。全国119チームの頂点に輝いた。
惜しくも苦杯をなめることになったYuki飯食べ隊のリーダー・Funahwi選手は、チーム力は互角でも、個人スキルは相手が上回ったと敗因を分析。チームメイト全員が2年生ではあるものの、就職活動と両立しつつ、「来年も出場して、N高さんを絶対に倒したい」(ponkotu23選手)と雪辱を誓った。
優勝したKDG N1は、チーム全員が「まりも君を信じてここまでついてきました。まりも最強!」と試合後のインタビューで喜びを爆発させた。一方で、「優勝してほっとした。ゆっくり休もうと思う」(vandolp選手)と、優勝候補であるがゆえのプレッシャーもあった模様。特にまりも選手にかかる重圧は大きかったようで、「次の大会は胃が持つかな」と苦笑しながらも、「来年もがんばります」と抱負を語ってくれた。
※リーグ・オブ・レジェンドの決勝大会の様子を収めた動画がすでに掲載されているので、ぜひご確認いただきたい。(URL:https://youtu.be/zihN3hNqxTU )
大会は興奮に包まれたまま終わり、第3回の開催も発表された全国高校eスポーツ選手権。詳細は決定次第、大会ホームページで順次告知するとのこと。次の大会では、チーム力と個人技に長けたKDG N1を下すチームは現れるのだろうか? ゲームを舞台にスキル・戦略を磨き抜いた少年・少女たちの熱き戦いを見られる日が、今から待ち遠しい。