2020年1月14日に迫ったWindows 7サポート終了を受けて、PC市場が活気づいている。特にスポットを浴びているのが、最新ニーズを満たす“モダンPC”と呼ばれる製品群だ。メーカー各社も競って、新たなトレンドに対応すべく、新製品の開発に取り組んでいる。今年でブランド誕生から30周年を迎えたDynabookも、モダンPCにかける思いは強い。DynabookにとってのモダンPCとは何か――PC事業部商品統括部商品開発部第三担当者グループ長の松村岳氏に語ってもらった。
モダンPCをざっくり定義すれば、「薄くて、軽くて、速い」。要するに、インテルCore CPUはもちろん、高性能でどこにでも持ち歩いてバリバリ使えるPCのことを指す。かつてのモバイルPCは、「外出先でメールチェックやテキスト入力に使える」というレベルのものだったが、現在は「外出先であらゆる仕事を快適にこなせる」というモデルも多く登場してきている。
DynabookのモダンPCも、それらの要件を満たしている。では、他社と差別化するためのポイントはどこにあるのか。松村氏が“Dynabookらしさ”と語るのは、ズバリ「品質」だ。その指し示す範囲は広く、キーボードの視認性からユーザーインターフェースの分かりやすさなど、細部にまでわたる。
ともすればモダンPCの弱点にもなりかねない堅牢性も、dynabookにとってはセールスポイントとなる。長年にわたって“頑丈”という要素を追求してきた設計のノウハウを生かし、ユーザーの安心につなげている。最新テクノロジーと30年培ってきた伝統――それらが融合することで、DynabookならではのモダンPCが生まれている。
13.3型のGシリーズは、最も軽いモデルで約779g・約17.9mmという薄型・軽量を実現。第8世代インテルCPUなどのパフォーマンスや駆動時間も妥協のないレベルに仕上げ、おまけに堅牢性は米国国防総省が策定した世界基準のMIL規格に準拠する。親会社となったシャープの資産も早速生かし、ディスプレイに高精細・高輝度・省電力のIGZO液晶を採用している。
モダンPCのラインアップは、Gシリーズだけではない。Dynabookは他にも「S」「V」「Z」などのシリーズを短期間のうちに投入した。「二の矢、三の矢、と続かなければ、われわれがモバイルPCを提供している、ということをお客様に示せない。より認知を上げていきたいという狙いがあった」と松村氏。ラインアップの広がり、そして品質や使いやすさのアピール、こうした着実な戦略の積み重ねは、販売動向にもしっかり反映されてきているという。
各ラインアップの特徴をみていきたい。まずは、Gシリーズをベースとしたカジュアルモデルの「S」シリーズ。「Gシリーズは“究極”というだけあって価格も相応。よりお手ごろなモデルということで、Sシリーズをラインアップした」(松村氏)。きょう体をプラスチック製にすることで、よりお手ごろな価格を実現。指紋認証や長時間駆動など、モダンPCとしてのニーズに応えるものに仕上がっている。
2-in-1タイプの「dynabook V」シリーズは軽いというだけでなく、画面を回転させてタブレットライクに使えたり、ペン入力ができたりと、幅広い用途をユーザーに提案する。MIL規格準拠で堅牢性が高く、バッテリ駆動時間は約14.5~15時間と長いなど、変形型ながらメインPCとして十分に通用する。
9月には、15.6型で約1.399kg・約17.6mmを実現した「dynabook Z」シリーズを発売。松村氏は、「日本市場でモバイルPCというと13.3型や11.6型が一般的だが、海外では2kg程度の15.6型モバイルPCが意外とある。日本であれば、より軽さが求められるので、15.6型で1.5kgを切ることを目標にトライした」と語る。
実際に持ち上げてみると、見た目とのギャップに驚かされる。きょう体には剛性の高いマグネシウム合金を採用しているので、端を持ってもしなりはほとんどない。インテルOptaneメモリーによる高速アクセスで、作業は快適。Wi-Fi 6やThunderboltなど先進技術も搭載している。「新しい挑戦にはなるが、これまでにない市場を開拓する足掛かりになれば」と意気込む。
買い替えにA4ノートサイズの据え置きPCを検討している人にも、新たな選択肢として提案する。「キーボードの配置・画面の見やすさなど、カタログだけでは分かりにくい魅力も持っている。ぜひ店頭で触ってみてほしい」(松村氏)。
今後は、どのようなトレンドになっていくのかも聞いてみた。松村氏が注目しているのは「5G」。Zシリーズも、次世代無線LAN規格のWi-Fi 6にも対応しているが、高速通信に対する意識はより高まってくるのではないかと分析する。また、2020年には小学校でプログラミング教育が義務化する。Dynabookでも、「市場活性化の重要なトピック」とみて注目しているという。成熟していると言われつつも進化を続けるノートPC。生まれ変わった老舗メーカーは、先の市場の姿を指し示す一番槍を虎視眈々と狙っている。
モダンPCにおける“Dynabookらしさ”とは?
一時期は低迷が続いたPC市場だが、昨年ごろから回復に転じ、徐々に勢いを取り戻しつつある。消費者のPCへの意識はどのように変化しているのだろうか。松村氏は、「高いパフォーマンスが求められるようになってきている」と昨今の傾向を説明。「働き方改革などの影響もあり、モバイルでも快適に作業できるマシンを選ばれるお客様が増えたのではないか」と分析する。モダンPCをざっくり定義すれば、「薄くて、軽くて、速い」。要するに、インテルCore CPUはもちろん、高性能でどこにでも持ち歩いてバリバリ使えるPCのことを指す。かつてのモバイルPCは、「外出先でメールチェックやテキスト入力に使える」というレベルのものだったが、現在は「外出先であらゆる仕事を快適にこなせる」というモデルも多く登場してきている。
DynabookのモダンPCも、それらの要件を満たしている。では、他社と差別化するためのポイントはどこにあるのか。松村氏が“Dynabookらしさ”と語るのは、ズバリ「品質」だ。その指し示す範囲は広く、キーボードの視認性からユーザーインターフェースの分かりやすさなど、細部にまでわたる。
ともすればモダンPCの弱点にもなりかねない堅牢性も、dynabookにとってはセールスポイントとなる。長年にわたって“頑丈”という要素を追求してきた設計のノウハウを生かし、ユーザーの安心につなげている。最新テクノロジーと30年培ってきた伝統――それらが融合することで、DynabookならではのモダンPCが生まれている。
Dynabookここにあり! 多彩なラインアップ戦略
ところで、Dynabookは今年1月にシャープグループの傘下に入り、新会社として生まれ変わった。新生Dynabookとして最初の新モデル、そして30周年記念モデルとして初陣を切ったのが、「dynabook G」シリーズ。“究極のモバイルPC”を目指したというだけあり、スペックは非常に意欲的だ。13.3型のGシリーズは、最も軽いモデルで約779g・約17.9mmという薄型・軽量を実現。第8世代インテルCPUなどのパフォーマンスや駆動時間も妥協のないレベルに仕上げ、おまけに堅牢性は米国国防総省が策定した世界基準のMIL規格に準拠する。親会社となったシャープの資産も早速生かし、ディスプレイに高精細・高輝度・省電力のIGZO液晶を採用している。
モダンPCのラインアップは、Gシリーズだけではない。Dynabookは他にも「S」「V」「Z」などのシリーズを短期間のうちに投入した。「二の矢、三の矢、と続かなければ、われわれがモバイルPCを提供している、ということをお客様に示せない。より認知を上げていきたいという狙いがあった」と松村氏。ラインアップの広がり、そして品質や使いやすさのアピール、こうした着実な戦略の積み重ねは、販売動向にもしっかり反映されてきているという。
各ラインアップの特徴をみていきたい。まずは、Gシリーズをベースとしたカジュアルモデルの「S」シリーズ。「Gシリーズは“究極”というだけあって価格も相応。よりお手ごろなモデルということで、Sシリーズをラインアップした」(松村氏)。きょう体をプラスチック製にすることで、よりお手ごろな価格を実現。指紋認証や長時間駆動など、モダンPCとしてのニーズに応えるものに仕上がっている。
2-in-1タイプの「dynabook V」シリーズは軽いというだけでなく、画面を回転させてタブレットライクに使えたり、ペン入力ができたりと、幅広い用途をユーザーに提案する。MIL規格準拠で堅牢性が高く、バッテリ駆動時間は約14.5~15時間と長いなど、変形型ながらメインPCとして十分に通用する。
9月には、15.6型で約1.399kg・約17.6mmを実現した「dynabook Z」シリーズを発売。松村氏は、「日本市場でモバイルPCというと13.3型や11.6型が一般的だが、海外では2kg程度の15.6型モバイルPCが意外とある。日本であれば、より軽さが求められるので、15.6型で1.5kgを切ることを目標にトライした」と語る。
実際に持ち上げてみると、見た目とのギャップに驚かされる。きょう体には剛性の高いマグネシウム合金を採用しているので、端を持ってもしなりはほとんどない。インテルOptaneメモリーによる高速アクセスで、作業は快適。Wi-Fi 6やThunderboltなど先進技術も搭載している。「新しい挑戦にはなるが、これまでにない市場を開拓する足掛かりになれば」と意気込む。
買い替えにA4ノートサイズの据え置きPCを検討している人にも、新たな選択肢として提案する。「キーボードの配置・画面の見やすさなど、カタログだけでは分かりにくい魅力も持っている。ぜひ店頭で触ってみてほしい」(松村氏)。
今後は、どのようなトレンドになっていくのかも聞いてみた。松村氏が注目しているのは「5G」。Zシリーズも、次世代無線LAN規格のWi-Fi 6にも対応しているが、高速通信に対する意識はより高まってくるのではないかと分析する。また、2020年には小学校でプログラミング教育が義務化する。Dynabookでも、「市場活性化の重要なトピック」とみて注目しているという。成熟していると言われつつも進化を続けるノートPC。生まれ変わった老舗メーカーは、先の市場の姿を指し示す一番槍を虎視眈々と狙っている。