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Amazonプライム無料に釣られるな! 5G普及まで旧料金プラン維持がおすすめ

 NTTドコモは、「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」と、この特典の提供開始を記念したスタートアップキャンペーンを12月1日に開始した。同日に学生を対象とした「ドコモの学割」、子どもを持つ親やディズニーファン、スター・ウォーズファンなどを対象とした「『ギガホ』『ギガライト』&『ディズニーデラックス』セット割」キャンペーンもスタートした。

 学割は毎年恒例のキャンペーンだが、他は初の試み。いずれも、6月1日に提供し、10月1日に一部変更した新料金プラン「ギガホ/ギガライト」の契約者限定となり、旧料金プラン契約者は対象外。当初から提供している「ギガホ割」、10月1日に導入した「dカードお支払割」に続く、移行促進策という見方も可能だ。
 
12月1日にスタートしたドコモの新キャンペーン
「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」

・ドコモ新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」
https://www.bcnretail.com/news/detail/20190415_114651.html
・ドコモとアマゾンが携帯料金で連携、「ギガホ」に年4900円の「Amazonプライム」1年無料
https://www.bcnretail.com/market/detail/20191126_146575.html
・「『ギガホ』『ギガライト』&『ディズニーデラックス』セット割」キャンペーン
https://www.bcnretail.com/market/detail/20191126_146584.html

下がるどころか、毎月の支払額が増える新料金プラン

 Amazonプライムの既会員は1年間、有効期間が延長されるので、Amazonプライム1年間無料、加入者限定のキャンペーン「Amazon d払いでdポイント 5倍還元キャンペーン」に心動かされるかもしれないが(記者もその一人だが)、冷静になって考えてほしい。「docomo with」を含め、2回線以上のシェアグループを組んでシェアパックに加入しているケースでは、現状維持のほうが毎月支払う通信料金の総額は抑えられるはずだ。

 ドコモのウェブサイトでは、回線契約と紐づいたdアカウントを入力すると、「しっかり料金シミュレーション」として直近3カ月間の利用状況から診断した詳細なシミレーションが可能なので、その結果をみて、ギガホ/ギガライトに変更すると少しでも安くなるなら問題ないが、むしろ高くなったり、データ使用量によって月額料金が大きく変動し、毎月の支払いの見込みが立ちにくくなったりしないだろうか。
 
3回線分(うち1回線はdocomo with)の
しっかり料金シミュレーションの試算結果

 試算結果を見て、新料金プラン移行後に毎月支払う料金が上がる場合、キャンペーンに釣られず、様子見を決め込んだほうがいいだろう。目安としては、次世代規格の5G向けに料金プランが再びがらりと変わる時期まで。早くても現在適用されている端末割引「月々サポート」が終了するまでは、現状維持が最もおすすめだ。
 
「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」の対象はギガホ契約のみ。
キャンペーン期間中の今なら、ギガライトでも無料になる

 一方、他のキャリアからドコモに乗り換える場合、料金プランの選択肢はギガホ/ギガライトしかなく、特典のAmazonプライム年会費4900円分、ギガホ割の計6000円割引(月1000円×6か月)は、「もらってお得」といえる。

SIMフリーiPhoneの販路拡大でスマホの買い方が変わる

 ビックカメラ、ヨドバシカメラは、11月22日から首都圏の一部店舗限定でSIMフリーのiPhoneの取扱いを開始した。他にも「ららぽーと」などに出店するApple専門店「C smart」などもSIMフリーのiPhone/iPadを取り扱う。今後、全国の家電量販店、スマートフォン(スマホ)専門店などに広がれば、SIMフリースマホ=Androidスマホではなくなり、少なくとも家電量販店では通信契約と端末を別々に求めるスタイルが定着するかもしれない。
 
AQUOSスマートフォンとして初めてデュアルSIM(DSDV)をサポートする、
SIMフリーのAQUOS sense3 SH-M12(11月27日発売)

 ちなみに、全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、消費増税と法改正前の駆け込み購入が発生した2019年9月、SIMフリースマホは前年同月比127.2%と2桁増を記録し、中でもシャープは、242.0%と驚異の伸びを示した。楽天モバイルがSIMフリーの「AQUOS sense2 SH-M08」(シャープ)と「AX7」(OPPO)を対象に、2回線目以降、指定機種が1円で買える「プラス割でスマホ本体1円キャンペーン」を実施していた影響を差し引いても、スマホ選びのトレンドの変化がうかがえる。

 新しいトレンドは、「一括払いでも買いやすい価格帯、SIMフリー、FeliCa搭載」だ。一括払いでいくらなら高いと感じずに気軽に買えるか、という目安は人による。記者の場合は7~8万円程度で、「iPhone 11」は手が届くが、10万円超の「iPhone 11 Pro」「Galaxy Note10+」あたりは悩ましい。この視点でみると、11月27日発売のSIMフリー版「AQUOS sense3」は価格と機能とも、まさにドンピシャ。低価格帯iPhoneとしては、今後登場すると噂される「iPhone SE 2(仮称)」に期待したい。(BCN・嵯峨野芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。