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キャッシュレス導入店、「クレカ」よりも「コード決済」を使ってほしいワケ

経営戦略

2019/11/20 20:30

 メルペイは11月20日、加盟店向けに「メルペイパートナーサロン」を開催した。導入店舗が登壇するパネルディスカッションでは、「クレジットカードよりもコード決済の方がうれしい」といった意見があがっていた。

メルペイの加盟店向けイベント「メルペイパートナーサロン」で
活発に意見を交わす登壇者ら

 ヘアサロン「VISION aoyama」の江草美忠氏は、「クレジットカードよりもメルペイの方が手数料が安いので、カットの途中にお客様にメルペイの登録を提案し、実際に登録して使ってもらったこともある」という。

 同店は、キャッシュレス・消費者還元事業の5%還元対象店舗でもあり、「5%還元される」というメリットを付け加えると現金からキャッシュレス決済に切り替える人もいるそうだ。

 ただ、一方でコード決済に対する不安の声もあがった。ペットグッズストア「Priness MINIMO」の西川博美氏は、「クレジットカードは長年の信頼があるが、コードに対して不安を抱える方が多い印象。使い始めたら便利なのは間違いないので、信頼性をもっと前面に押し出しても良いと思う」と、コード決済が抱える課題を明かした。

 加盟店からメルペイに向けた要望として、当月の購入代金を翌月にまとめて支払えるサービス「メルペイスマート払い」の利用上限の引き上げや、加盟店側の管理画面の使い勝手向上などが、Live&Bar「茶茶茶」の吉村良子氏らからあがった。

 前者については、使い過ぎを防ぐために年齢や利用状況によって上限が決まっている。そのため、メルペイは慎重に対応せざるを得ない。メルペイの金高恩執行役員VP of Sales&Business Developmentは、「検討していく」とコメントするにとどめた。後者については、真摯に受け止め「改善していく」と答えた。
 
10月時点で利用者が500万人以上に拡大したメルペイ

 コード決済サービスは、不正利用や決済システムのエラーなど、まだまだ課題が山積みだ。6月まで国の補助金で消費者に還元できるポイント還元事業が続いているが、終了までに還元以外のメリットを生み出すだけではなく、信頼性の獲得にも努めなければならない。(BCN・南雲 亮平)