【記者のひとこと】「稼ぎ方」を変えれば生き残れる
「モノ」から「コト」へ、「プロダクト」から「サービス」へ、「売り切り」から「継続課金」へ。ビジネス潮流の変化として、こんな文句が聞かれるようになって久しく、最近ではサブスクリプションビジネスをテーマにした経営セミナーも人気だとか。ただ、本来このような移り変わりは、顧客のニーズの変化に対応するため事業構造を変えた結果として発生するもの。しかし、近年「サブスク」というキーワードがブーム的に広がったために、サブスクリプションビジネスを立ち上げること自体が目的化しているケースも見られるように思います。
先日、日商エレクトロニクスの寺西清一社長にインタビューした際、商社マン時代のエネルギー開発事業で経験した、事業環境の大きな変化について聞くことができました。1980年代前半まで国際競争力のあった油田開発ビジネスが、プラザ合意による急激な円高で窮地に追い込まれます。油田開発からの撤退も検討されましたが、日本から採掘設備を輸出するビジネスモデルを、油田をもつ国に対する融資ビジネスに転換することで、結果的に石油からより多くの収益をあげることができたといいます。
世の中のすべての企業は、抗うことのできない市場の大きな変化に襲われるリスクを抱えています。しかし、ピンチが訪れたときも、「稼ぎ方」を変えれば、今までの知見を生かしてビジネスを継続・成長させられるかもしれません。“バズワード”として語られる新たな商材やビジネスモデルに振り回されることなく、どこで稼げるかを常に考え続けていくことが求められているように思えます。(日高彰)
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日商エレクトロニクス 代表取締役社長CEO 寺西清一
日商エレ、AIやブロックチェーンで課題を解決する「DX meetupラボ」を設立
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