• ホーム
  • トレンド
  • 経産省のキャッシュレス事業、ポイント還元を受けるときの注意点

経産省のキャッシュレス事業、ポイント還元を受けるときの注意点

経営戦略

2019/09/07 19:05

 経済産業省はこのほど、10月1日の消費増税に合わせて開始する「キャッシュレス・ポイント還元事業」の消費者向けの概要を発表した。あらためて、ポイントが還元されるまでの流れを見ていこう。

「キャッシュレス・ポイント還元事業」対象店の目印

 ポイント還元事業は、10月1日から2020年6月末まで実施する。一般の中小店舗で商品をキャッシュレスで購入すると5%、コンビニなどのフランチャイズチェーンやガソリンスタンドでは2%の還元を受けることができる。「CASHLESS」のマークがついた店が対象店の目印だ。

 リアル店舗だけでなく、アマゾンや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどECのショッピングモールやマーケットプレイスに出店する中小店舗も対象になる。

 消費者がポイント還元を受けるための条件は、現金ではなくキャッシュレスで買い物をすること。主なキャッシュレス決済手段は、クレジットカードやデビットカード、電子マネー、プリペイド、スマートフォンを使ったQRコード決済などだ。
 

 5%還元の対象店と2%還元の対象店の違いは、専用の店頭ポスターで分かるようになっている。なお、中小店でもキャッシュレス決済事業者と契約していない店は還元事業の対象とならない。どの店が対象であるかを調べるには、9月中旬に地図アプリやホームページから検索できるようになる。
 
5%還元の対象店と2%還元の対象店のポスター

 ポイントの還元率は原則的に税込価格にかかる。例えば、税込価格1万1000円(本体1万円+消費税1000円)の場合、5%還元の店では550円分のポイントが還元される。ただ、一部のキャッシュレス決済手段では税抜価格にポイント還元される場合もあるので注意する必要がある。

 ポイントの還元方法や上限設定の条件はキャッシュレス決済手段ごとに異なるので、その点も注意したい。

 還元方法は主に次の四つがある。「ポイント付与」は、決済額に応じたポイントやチャージ額を付与する方法。「即時充当」は、購入したその場で購入金額にポイント相当額を充当する方法。消費者にとってはその場で値引きされたようなお得感が味わえる。

 「引落相殺」は、利用金額に応じた金額を口座から直接引き落とす際に、ポイント相当額を相殺する方法だ。こちらも、口座からの引き落とされた金額が商品の税込価格よりも安くなるため、値引きされたようなお得感が得られる。「口座充当」は、少なくとも1カ月以内の期間ごとに口座にポイント相当額を付与する方法である。

 ほかにも、キャッシュレス決済事業者のキャンペーンによるポイントが別途、加わったりするので、10月以降の買い物はポイント還元を意識した賢い買い物を心掛けたい。