【記者のひとこと】自動運転は「そろばんをはじく」段階に
全国各地で自動運転車の実証実験が行われています。高速道路を走る長距離トラックや路線バスといった走行ルートが固定されている商用車は、技術的にすでに実用化が可能な水準まで来ているとのこと。
鉄道やゆりかもめなどの自動運転は、物理的な専用軌道をコンピューターがなぞっていく方式ですが、クルマの場合は、専用軌道をデジタル的に再現し、その軌道に沿って走るというもの。高速道路のデジタル軌道に相当するデータは、すでに官民出資のダイナミックマップ基盤が提供を始めています。
法整備も急ピッチで進む中、目下の関心事は車両価格や自動車保険料、人件費といった採算性。運行事業者のビジネスとして見た場合、どれだけ収益の増加が見込めるかのそろばんを弾いている段階といいます。ビジネスとして“軌道”に乗るのも、そう遠くはなさそうです。
一方、米テスラのように、マイカーで一般道を自動運転するのは、日本国内の場合、もう少し先の話になる気配。個人所有のクルマの場合、ADAS(先進運転支援システム)やCASE(ネット連動、運転支援、シェアリング、電動)に代表される安全性や付加価値に重きを置くトレンドにあるとのことです。(安藤章司)
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