19年上半期のSSD市場、2位はサムスン 1位は?

データ

2019/08/19 18:00

 PCの素早い起動や処理速度の向上に欠かせないSSDの市場に、変化が現れている。全国の家電量販店やECショップからPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、2019年上半期(1月1日~6月30日)の販売台数シェアでNo.1に輝いたメーカーは、Micron Technology(米マイクロン)だった。同社は、昨年トップのSAMSUNG(サムスン)と2.1ポイント差で19年を折り返している。このままなら、年間トップが射程圏内だ。


 同社の2019年上半期のシェア値は19.9%。市場全体が前年同期比208.3%と著しく成長する中で、マイクロンは同223.4%と、さらに大きな伸びを記録した。19年1~6月のシェア推移をみると、1月と4月はSAMSUNGがわずかに上回ったが、それ以外はマイクロンが約20%のシェアを保ちながら推移している。
 

SSD購入者の10人に1人が選ぶ製品

 人気モデルは、「Crucial MX500 SSD 500GB(CT500MX500SSD1)」だ。19年上半期の機種別販売台数シェアでは、2位と1.8ポイント差の9.9%でトップに立った。SSD購入者の10人に1人がMX500を選んでいることになる。同社がチップから開発しているため、価格と性能のバランスがちょうどいいと好評だ。
 

 コンシューマープロダクツグループの宮本貴通マーケティングマネージャーは、「10年以上のブランドが持つ信頼と、親しみやすさが支持を得ている。今のトレンドは、Windows 7のサポート終了に伴う買い替え需要や、PS4の動作高速化。9月6日には、人気ゲームタイトルの発売も控えているので、SSDを使って存分に楽しんでほしい」と、SSDが実現する快適な暮らしを提案する。

 Crucial MX500 SSD 500GBは、放熱処理に配慮した製品。シーケンシャル読み取り速度が毎秒560MB、シーケンシャル書き込みが毎秒510MBで、ストレスなく利用することができる。このほか、突発的な停電時にデータを損失するリスクを回避する「統合型電源損失耐性」や、データの破損を防ぐ「Exclusive Data Defense」などの機能を備え、ユーザーをサポートする。

 「今、ホットなのは500GBだが、これからはさらに大容量・高性能な製品が求められるようになる。MX500シリーズは13代目にあたり、進化はまだまだ止まらない」と展望する宮本氏は、「マイクロンとして初の市場No.1を目指したい」と力強く語った。消費税増税や年末商戦など、19年のトレンドはまだ尽きない。長年積み上げてきた技術力と信頼性で、19年後半もシェアを伸ばしていく姿勢だ。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などのPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。