火の立ち消えが不安、コンロの五徳などの掃除が苦手、新居を建築するために購入した土地が都市ガス非対応――といった条件に当てはまるなら、熱源に電気(磁力発生コイル)を使用した高火力の「ビルトインIHクッキングヒーター(ビルトインIH)」がおすすめだ。
ビルトインIHの機能は多岐に渡り、いくつかの比較するポイントがあるが、今回はスマートフォン(スマホ)連携またはHEMS対応機種に限り、日立グローバルライフソリューションズ(日立)・三菱電機・パナソニックの3社4製品をピックアップした。
全ての機能を搭載した最上位機種「HT-M350T/M150T」シリーズは、グリル部に新機能「水なし調理」と、冷凍の魚をそのまま調理できる「冷凍のまま」メニューを追加。さらに、スマホと本体が連携し、インターネットにつながる「コネクテッド家電」に進化。「日立IHクッキングヒーターアプリ」が提案したレシピを簡単に本体に設定して調理できるなど、献立づくりと調理の両方をアシストする工夫を盛り込んだ。
デザインも一新し、奥まですっきり美しく、掃除もしやすいフラットデザインの「フラットトッププレート[プレミアム]」を採用。後述する三菱の「ユーロスタイルIH」同様、ブラックや濃い色を基調としたキッチンにマッチする。
同じ三菱の2口IH「シンプルIH」もスリムなグリスレス仕様で、ホワイトカラーのシンプルなデザイン。ただし、こちらはユーロスタイルIHと異なり、三菱製品を中心にさまざまな機器がつながる「三菱HEMS」に対応していない。
AiSEG2は、順次、新機能や自社・他社の対応機器を追加。8月21日から、LINE Clova搭載スマートスピーカーやスマートディスプレイ「Clova Desk」とも連携し、声で個々の機器のオン/オフ操作や、対応する照明・エアコン・床暖房の一括コントロールが可能になる。
パナソニックといえば、熱源となるコイルを横一列にレイアウトした「トリプルワイドIH/マルチワイドIH」も有名。本体の奥行がコンパクトな分、手間側に空きが生まれ、調理中に作業エリアとして使えるため、夫婦や親子など、2人並んで料理しやすいのが売りだ。
もし今後、日立が打ち出した「スマホ連携」に他社も追随するなら、IHクッキングヒーターは、スマホと連携する「電子レンジ」や「自動調理鍋」に近いジャンルになる。システムキッチンの設置・リフォームを伴わない、単純な機器交換だけの場合、メインの販売チャネルは、従来のホームセンターやリフォーム専門店から家電量販店・オンラインショップに変わるかもしれない。そうなると、ますます自動調理やスマホ連携といった「家電らしさ」が重要になりそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
ビルトインIHの機能は多岐に渡り、いくつかの比較するポイントがあるが、今回はスマートフォン(スマホ)連携またはHEMS対応機種に限り、日立グローバルライフソリューションズ(日立)・三菱電機・パナソニックの3社4製品をピックアップした。
日立の「火加減マイスター」上位機種はスマホアプリと連携 デザインも◎
日立は8月1日、独自の「ラク旨(うま)グリル&オーブン」で多彩な料理を手軽においしく作れるコネクテッド家電の3口IHクッキングヒーター「火加減マイスター HT-M350T/M150T」を10月1日に発売すると発表した。全ての機能を搭載した最上位機種「HT-M350T/M150T」シリーズは、グリル部に新機能「水なし調理」と、冷凍の魚をそのまま調理できる「冷凍のまま」メニューを追加。さらに、スマホと本体が連携し、インターネットにつながる「コネクテッド家電」に進化。「日立IHクッキングヒーターアプリ」が提案したレシピを簡単に本体に設定して調理できるなど、献立づくりと調理の両方をアシストする工夫を盛り込んだ。
デザインも一新し、奥まですっきり美しく、掃除もしやすいフラットデザインの「フラットトッププレート[プレミアム]」を採用。後述する三菱の「ユーロスタイルIH」同様、ブラックや濃い色を基調としたキッチンにマッチする。
デザイン重視なら「ユーロスタイルIH」に注目!
販売中の三菱の「ユーロスタイルIH」は、第一印象で「欲しい」と感じてもらえるIHを目指したという、デザイン性重視のグリルレスモデル。フラットデザインのトッププレートには、高級感あふれるフランス製ユーロケラガラスを採用。操作部はタッチパネルで、使わない時に表示が消え、使用中に文字表記のないピクトアイコンのみという徹底ぶりだ。同じ三菱の2口IH「シンプルIH」もスリムなグリスレス仕様で、ホワイトカラーのシンプルなデザイン。ただし、こちらはユーロスタイルIHと異なり、三菱製品を中心にさまざまな機器がつながる「三菱HEMS」に対応していない。
パナソニックの「AiSEG2」対応ビルトインIHが登場、ワイドIHも近々対応?
パナソニックの新製品「Xシリーズ」の上位機種「KZ-XG57S」は、業界最高の有効庫内高さ「IH&遠赤Wフラット ラクッキングリル」と、AI搭載スマートHEMS「AiSEG2」対応が特徴。通常通り使うだけで、調理中の使用電力や料金をモニターに表示したり、家全体の電気使用量に応じてIHで使える電力を計算し、火力を調整したり(グリル調理時はグリルを優先)と、電気使用量の最適化を図る。3口IHのうち、1口は、鉄製、ステンレス製の鍋だけでなく、アルミ鍋や銅鍋も使える「オールメタル」に対応するなど、機能面も充実している。AiSEG2は、順次、新機能や自社・他社の対応機器を追加。8月21日から、LINE Clova搭載スマートスピーカーやスマートディスプレイ「Clova Desk」とも連携し、声で個々の機器のオン/オフ操作や、対応する照明・エアコン・床暖房の一括コントロールが可能になる。
パナソニックといえば、熱源となるコイルを横一列にレイアウトした「トリプルワイドIH/マルチワイドIH」も有名。本体の奥行がコンパクトな分、手間側に空きが生まれ、調理中に作業エリアとして使えるため、夫婦や親子など、2人並んで料理しやすいのが売りだ。
もし今後、日立が打ち出した「スマホ連携」に他社も追随するなら、IHクッキングヒーターは、スマホと連携する「電子レンジ」や「自動調理鍋」に近いジャンルになる。システムキッチンの設置・リフォームを伴わない、単純な機器交換だけの場合、メインの販売チャネルは、従来のホームセンターやリフォーム専門店から家電量販店・オンラインショップに変わるかもしれない。そうなると、ますます自動調理やスマホ連携といった「家電らしさ」が重要になりそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)