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タピオカミルクティーがネットの出前でも人気、上半期で前年比38倍に急増

販売戦略

2019/07/05 18:30

 「店舗が閉店したかと思ったら、タピオカドリンク専門店に変わって連日行列している」。こんな光景を目にするケースは少なくないだろう。バブル感の様相を呈しているタピオカブームだが、インターネットサイト「出前館」を運営する夢の街創造委員会が自ら調査情報を発信する「出前総研」によると、「出前館」で2019年上半期(1~6月)の注文数の伸び率で最も高かった商品は、なんと「タピオカミルクティー」だった。前年同期比で約38倍という驚異的な伸びで女性や20代を中心に注文数が急増したという。

女性や20代を中心に人気のタピオカミルクティー(画像はイメージ)

 台湾発祥のタピオカミルクティーは、大粒のタピオカパールをミルクティーに入れた飲料で、タピオカ独特の食感とミルクティーの絶妙な甘さが人気の秘訣。本格的な日本の上陸は13年で、台湾の春水堂の初出店がきっかけとされる。

 その後も、「ゴンチャ」「THE ALLEY」などのタピオカドリンクを扱う店舗が増え、インスタ映えするアイテムとして若い女性を中心に一大ブームになった。インスタグラムで「#タピオカ」を検索すると、130万件以上の投稿がある。

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 19年6月時点の注文者属性では64%が女性で、出前館全体で同月に注文した女性の割合と比べて20ポイントも高いという。また、年代も20代が51.7%と最も多く、こちらも出前館全体の20代の割合より20ポイント近く高かった。

 出前館では、18年11月ごろまでタピオカドリンクを扱っていた店舗が10にも満たなかった。ところが、12月にピザ宅配専門店「ピザダーノ」、19年2月にタピオカドリンク専門店「teatime」、3月にファーストキッチンなどと、加盟店が次々とタピオカドリンクの販売を開始したこともあって、注文数が急増した。出前総研では、「長い行列に並ばず入手できる出前の手軽さ」というネット注文ならではのメリットも理由にあげる。
 
「出前館」の注文データをもとにした調査
 
出前館で人気だったタピオカミクティー

 出前館のタピオカドリンクの19年上半期商品別ランキングは、1位が川口市にあるタピオカドリンク専門店「抖茶時光」の「タピオカミルクティーボバ」、2位が台東区にあるタピオカドリンク専門店「teatime」の「オリジナルミルクティー」だった。いずれの商品も、氷の量やトッピングなどを自分好みにカスタマイズすることができ、ミルクティー以外にも抹茶ミルクティーや黒糖ラテなど、さまざまなドリンクメニューを取り扱っていた。

 若い女性を中心に、並んででも飲みたいと思わせるタピオカドリンク。今では、ネットで注文して持ってきてもらえるようになり、ますます簡単に手に入れることができる。若い女性の集客が課題の家電量販店にとって、このタピオカブーム、何かヒントになりそうだ。