2019ドコモ新料金プランは「1人2台持ち」への布石か 差がわかる層の駆け込み加速?
4月15日にNTTドコモが新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」を発表すると、他社に先駆け、2017年7月に通信料と端末代を分離した「分離プラン」を導入したKDDIは、「ドコモが先陣を切る」と誤って報道されないよう、対メディア向けにコメントを発信した。
KDDIの公式コメントの通り、ギガホが「auフラットプラン」、ギガライトが「auピタットプラン」をほぼ追随する内容で、完全な横並びではないものの、分離プランは各社似通ったものになった。こうなると、第4のキャリア・楽天モバイルがどう打ち出すか、気になるところだ。
対して新料金プランは、プラン2種類の個別名称のみで総称がない。提供開始前の料金表と細かい注釈を読んで勝手に名付けるなら、「1人2台持ちもお手頃・家族3回線以上でデータし放題/ピタッと利用」あたりが妥当だろう。これだと長いので、先日、インターネット上で話題になった新語「人生再設計第一世代」を借用し、「ドコモ再設計プラン」と呼びたい。
今回は、通常料金と最大割引適用後の料金が併記されており、後者がモデル料金となっている。つまり、家族・親族あわせて音声通話が可能な契約数が「3回線以下」だと損することになる。「3回線以上」「月間データ容量1GB以下」といった特定の条件を満たした場合に限り、最大の「4割値下げ」となるわけで、新料金プランに移行すると実際に安くなるかどうかは人それぞれ。ウェブ上で公開されている詳細な料金シミュレーションで確認したほうがいいだろう。
カケホーダイ&パケあえるで強く打ち出していたデータシェアは、データ専用プランの「データプラス」のみ残った。データプラスはペアとなるスマートフォン(スマホ)回線と紐づけ、月間データ容量をシェアする仕組みで、容量が上限に達した場合、スマホ回線に準じた速度に制限される。インターネット接続料込みで月額1000円と、安価な格安SIM(MVNO)のデータ専用SIM並みの水準だ。
通信料金と端末代がセットになっていたため、従来、2台目としてiPad Wi-Fi+Cellularモデルや通信機能のあるAndroidタブレット端末を購入すると、端末購入補助に当たる「月々サポート」や「端末購入サポート」の適用で端末本体の価格は実質0~3万円台とかなり手頃だが、通信料金は音声通話が可能なスマホより高いという腑に落ちない料金体系だった。よって、24カ月の月々サポート適用期間が終了したら、回線契約を解約してWi-Fi運用に切り替えるか、MVNOのSIMカードを入れて使ったほうがリーズナブルだったが、新料金プランのデータプラスが登場したおかげで、ドコモのまま継続しても損しないようになった。
今後、新たにスマホとタブレット端末を同時購入する場合も、タブレット端末の通信料金は現行の月額2500円(基本料1700円+インターネット接続料300円+シェアパック子回線500円)からセットで月額1000円と、ぐっと安くなる。これくらいなら2台持ちしてもいいと考える人が増えそうだ。
つまり、ここ1、2年内に新しい端末を購入したドコモユーザーは、今使っている端末の月々サポートや端末購入サポートの適用期間が終わる頃に、プラン変更を検討し始めればいい。分離プラン導入時に移行キャンペーンを展開したauは、すでにスマホ利用者の約3分の2が新料金プランを利用している状況だそうだが、ギガホ割はさほどトクではないので、形だけの分離プラン導入といえなくもない。
かと思うと、事前エントリーのうえ、オンラインの「My docomo」で新料金プランに申し込むと、dポイント(期間・用途限定)を500ポイントプレゼントするキャンペーンを実施するなど、やはり新料金プランをプッシュするようだ。
5月31日で新規受付終了となる、対象機種を購入すると、通常より毎月ずっと1500円割り引く料金プランのdocomo withは、スマホ1台持ちで同じ端末を長く使い続けるなら、最大限の割引を適用した新料金プランのギガホ/ギガライトと比べ、毎月の通信料も端末本体代も安く済む可能性が高い。
販売中のdocomo withの対象機種は、「らくらくスマートフォン me(F-01L)」「AQUOS sense2 SH-01L」「iPhone 7(32GB)」など。まだ旧プランの料金シミュレーションが残っているので、新旧プランの差額を確認できる。docomo with対象機種の中に気に入った端末があれば今が買い時だ。(BCN・嵯峨野 芙美)
KDDIの公式コメントの通り、ギガホが「auフラットプラン」、ギガライトが「auピタットプラン」をほぼ追随する内容で、完全な横並びではないものの、分離プランは各社似通ったものになった。こうなると、第4のキャリア・楽天モバイルがどう打ち出すか、気になるところだ。
新料金プランは、2台持ち推奨・家族3回線以上前提の「再設計プラン」
ドコモの現行料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」(14年6月開始)は、他社への乗り換えを防ぐため、「家族間でデータ容量をシェアする」というコンセプトのもと、ユーザーの要望や、伸びてきたMVNOへの対抗、通信料金の高止まりに対する批判などを受け、拡充してきた。対して新料金プランは、プラン2種類の個別名称のみで総称がない。提供開始前の料金表と細かい注釈を読んで勝手に名付けるなら、「1人2台持ちもお手頃・家族3回線以上でデータし放題/ピタッと利用」あたりが妥当だろう。これだと長いので、先日、インターネット上で話題になった新語「人生再設計第一世代」を借用し、「ドコモ再設計プラン」と呼びたい。
今回は、通常料金と最大割引適用後の料金が併記されており、後者がモデル料金となっている。つまり、家族・親族あわせて音声通話が可能な契約数が「3回線以下」だと損することになる。「3回線以上」「月間データ容量1GB以下」といった特定の条件を満たした場合に限り、最大の「4割値下げ」となるわけで、新料金プランに移行すると実際に安くなるかどうかは人それぞれ。ウェブ上で公開されている詳細な料金シミュレーションで確認したほうがいいだろう。
カケホーダイ&パケあえるで強く打ち出していたデータシェアは、データ専用プランの「データプラス」のみ残った。データプラスはペアとなるスマートフォン(スマホ)回線と紐づけ、月間データ容量をシェアする仕組みで、容量が上限に達した場合、スマホ回線に準じた速度に制限される。インターネット接続料込みで月額1000円と、安価な格安SIM(MVNO)のデータ専用SIM並みの水準だ。
通信料金と端末代がセットになっていたため、従来、2台目としてiPad Wi-Fi+Cellularモデルや通信機能のあるAndroidタブレット端末を購入すると、端末購入補助に当たる「月々サポート」や「端末購入サポート」の適用で端末本体の価格は実質0~3万円台とかなり手頃だが、通信料金は音声通話が可能なスマホより高いという腑に落ちない料金体系だった。よって、24カ月の月々サポート適用期間が終了したら、回線契約を解約してWi-Fi運用に切り替えるか、MVNOのSIMカードを入れて使ったほうがリーズナブルだったが、新料金プランのデータプラスが登場したおかげで、ドコモのまま継続しても損しないようになった。
今後、新たにスマホとタブレット端末を同時購入する場合も、タブレット端末の通信料金は現行の月額2500円(基本料1700円+インターネット接続料300円+シェアパック子回線500円)からセットで月額1000円と、ぐっと安くなる。これくらいなら2台持ちしてもいいと考える人が増えそうだ。
プラン変更は「月々サポート」終了時期に考えればOK
19年9月30日までのキャンペーン期間中にギガホに加入すると、最大6カ月間、月額1000円割り引く「ギガホ割」が適用されるが、新料金プランに変更した場合、「docomo with」「月々サポート」「端末購入サポート」などの各種割引サービスは適用終了となり、端末購入サポートの規定利用期間中は、解除料が発生してしまう。つまり、ここ1、2年内に新しい端末を購入したドコモユーザーは、今使っている端末の月々サポートや端末購入サポートの適用期間が終わる頃に、プラン変更を検討し始めればいい。分離プラン導入時に移行キャンペーンを展開したauは、すでにスマホ利用者の約3分の2が新料金プランを利用している状況だそうだが、ギガホ割はさほどトクではないので、形だけの分離プラン導入といえなくもない。
かと思うと、事前エントリーのうえ、オンラインの「My docomo」で新料金プランに申し込むと、dポイント(期間・用途限定)を500ポイントプレゼントするキャンペーンを実施するなど、やはり新料金プランをプッシュするようだ。
5月31日で新規受付終了となる、対象機種を購入すると、通常より毎月ずっと1500円割り引く料金プランのdocomo withは、スマホ1台持ちで同じ端末を長く使い続けるなら、最大限の割引を適用した新料金プランのギガホ/ギガライトと比べ、毎月の通信料も端末本体代も安く済む可能性が高い。
販売中のdocomo withの対象機種は、「らくらくスマートフォン me(F-01L)」「AQUOS sense2 SH-01L」「iPhone 7(32GB)」など。まだ旧プランの料金シミュレーションが残っているので、新旧プランの差額を確認できる。docomo with対象機種の中に気に入った端末があれば今が買い時だ。(BCN・嵯峨野 芙美)