• ホーム
  • トレンド
  • 住宅の省エネ性能向上を目指す「東京ゼロエミ住宅」策定 国基準より約3割減

住宅の省エネ性能向上を目指す「東京ゼロエミ住宅」策定 国基準より約3割減

時事ネタ

2019/03/20 14:00

 東京都環境局は、「2020年に向けた実行プラン」の一つとして、住宅の省エネ性能等のさらなる向上を目的に独自にとりまとめた「東京ゼロエミ住宅」仕様の普及キャンペーンを、都内の住宅展示場・モデルハウスで実施している。

 2月2日から毎週土日・祝日に各会場で開催。残りは3月23日、3月24日の2日間で、会場は「R-eco house(23日のみ)」「西東京・小平住宅公園」「TBS ハウジング渋谷 東京ホームズコレクション」「石神井住宅公園」。開催時間は10時~17時まで、参加は無料。

 各会場にイベントブースを設置し、東京ゼロエミ住宅を紹介するパネルや高性能設備・建材の体感モデルを展示する。さらに、東京ゼロエミ住宅に関するクイズの解答者に景品をプレゼントする。

 「ゼロエミ」とは「ゼロエミッション」の略で、省エネ・再エネの利用によって、温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを指す。東京都内に住宅を建てるとなると、狭小な土地が多く、さらに地価も高いため、住宅の環境性能向上が進みにくい状況を受け、国の住宅におけるエネルギー削減水準を上回る仕様を「東京ゼロエミ住宅」として策定。この「東京ゼロエミ住宅」の普及を図ることで、家庭部門のエネルギー消費量削減を進める。

 具体的には、断熱性能と省エネ性能を要素ごとに「仕様」によって明示し、わかりやすくした(窓の仕様、断熱材の仕様、照明は「全室LED」、空調機の仕様など)。複数のモデルプランの試算によると、国で定める省エネルギー基準よりも3割程度削減できるという。
 
 
「東京ゼロエミ住宅」性能規定の概要
(東京都発表資料より、上段:木造住宅のみ、下段:木造住宅を含むすべての構造の住宅)

 また東京都は、太陽エネルギーの利用の促進・普及を目指し、初期費用ゼロでメンテナンス不要な太陽光発電設備が設置できるよう、設置・管理する事業者に補助を行う「住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進事業」を実施する。このほか、2019年10月から、各家庭でエネルギー消費の大きな割合を占める家電(エアコン、冷蔵庫、給湯器)について、「東京ゼロエミポイント」を付与し、省エネルギー性能の高い製品への買い替えを促す取り組みをスタートする予定。