2019年11月から始まる「卒FIT」問題、54%が自家消費する予定
住宅用太陽光発電一括見積りサイト「タイナビ」を運営するグッドフェローズは、自宅に太陽光発電を設置しているユーザーを対象に行った、「太陽光発電と卒FITに関するアンケート調査」の結果を発表した。
「卒FIT」とは、2009年にスタートした再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)で定められた10年間の買取期間が終了することを指す。FIT開始から10年が経過する19年11月には53万件、その後、毎年度約18万件が「卒FIT」を迎える見込み。
10年の売電期間終了後、どうする予定かとたずねると、54%が「蓄電池やエコキュートなどを購入して、自家消費する」と回答。理由としては、「(自宅が)オール電化でその方が経済的だから」「電気代を安く抑えたいから」といった家計への経済効果を期待する声がある一方で、「電気料金が値上がりしそうだから」と上昇する電気料金を懸念する声もあった。
ほかにも、「震災を経験しエネルギー自給意識が高まったから」「昨年の台風による長期停電時に、昼間だけでも太陽光による発電の恩恵に授かることができたが、余剰発電分を蓄電し、夜間にも自家消費に回せるようにしたい」など、震災や地震による停電を経験した結果、エネルギー自給自足への意識が高まったという人もいた。
一方、「売電する」と回答した人は、「蓄電池の購入などに新たなコストをかけたくない」「蓄電池を購入してメリットが出せる発電容量でない」といった費用面のほか、「一番簡単にできそう」「面倒なことがしたくない」など、とにかく手間をかけたくないという声も多かった。
「電気自動車を購入する」と回答した人は、その理由として「車への投資と同時に蓄電池の設備投資も行えるから」「燃料費も節約することができるため」などを挙あげた。なお、「今持っているまたは欲しい電気自動車」の1位は日産リーフ(36%)、2位は三菱アウトランダーPHEV(15%)、3位はトヨタプリウス(14%)だった。
また、アンケート回答者の9%は蓄電池を保有しており、蓄電池を購入した主な理由は、「非常用電源としての使用のため」(47%)、「光熱費削減のため」(36%)、「売電期間が終了するため」(13%)だった。
蓄電池の購入について86%が「満足」と回答しており、蓄電池を購入して満足した理由としては、「蓄電池も併用することにより購入する電気を抑えられるため」「時間帯別料金で深夜電力を貯めて太陽光発電を効率的に運用できるから」など、効率的に電気料金を抑えられたという声が多かった。ほかにも、「小さい子どもが怖がらないので、停電があったときに安心だから」「胆振東部地震を経験したから」といった、非常時の備えとして蓄電池に期待する声もあった。
蓄電池を保有していない人でも、69%が蓄電池を欲しいと回答。停電時に家電(300W)を使える時間が、小規模蓄電池では約8時間分、中規模蓄電池では約13時間分、大規模蓄電池では約32時間分と仮定して、「蓄電池を購入するとしたら、どのような蓄電池が欲しいですか?」とたずねると、54%が「中規模蓄電池(5kWh程度)」と回答。停電発生時に半日分の電力を賄えれば安心だと考える人が多いとわかった。
経済産業省は、卒FIT世帯向けに情報提供サイトを開設し、「蓄電池などと組み合わせて自家消費をすること」または「新たに小売電気事業者などと相対・自由契約し、余剰電力を売電すること」の2つの選択肢を提示している。25年には、約230万件がFITを利用せず、電力を消費しながら電力を創出するようになる見通しで、卒FIT世帯がどの選択肢を選ぶのか、注目が集まっている。
「卒FIT」とは、2009年にスタートした再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)で定められた10年間の買取期間が終了することを指す。FIT開始から10年が経過する19年11月には53万件、その後、毎年度約18万件が「卒FIT」を迎える見込み。
10年の売電期間終了後、どうする予定かとたずねると、54%が「蓄電池やエコキュートなどを購入して、自家消費する」と回答。理由としては、「(自宅が)オール電化でその方が経済的だから」「電気代を安く抑えたいから」といった家計への経済効果を期待する声がある一方で、「電気料金が値上がりしそうだから」と上昇する電気料金を懸念する声もあった。
ほかにも、「震災を経験しエネルギー自給意識が高まったから」「昨年の台風による長期停電時に、昼間だけでも太陽光による発電の恩恵に授かることができたが、余剰発電分を蓄電し、夜間にも自家消費に回せるようにしたい」など、震災や地震による停電を経験した結果、エネルギー自給自足への意識が高まったという人もいた。
一方、「売電する」と回答した人は、「蓄電池の購入などに新たなコストをかけたくない」「蓄電池を購入してメリットが出せる発電容量でない」といった費用面のほか、「一番簡単にできそう」「面倒なことがしたくない」など、とにかく手間をかけたくないという声も多かった。
「電気自動車を購入する」と回答した人は、その理由として「車への投資と同時に蓄電池の設備投資も行えるから」「燃料費も節約することができるため」などを挙あげた。なお、「今持っているまたは欲しい電気自動車」の1位は日産リーフ(36%)、2位は三菱アウトランダーPHEV(15%)、3位はトヨタプリウス(14%)だった。
また、アンケート回答者の9%は蓄電池を保有しており、蓄電池を購入した主な理由は、「非常用電源としての使用のため」(47%)、「光熱費削減のため」(36%)、「売電期間が終了するため」(13%)だった。
蓄電池の購入について86%が「満足」と回答しており、蓄電池を購入して満足した理由としては、「蓄電池も併用することにより購入する電気を抑えられるため」「時間帯別料金で深夜電力を貯めて太陽光発電を効率的に運用できるから」など、効率的に電気料金を抑えられたという声が多かった。ほかにも、「小さい子どもが怖がらないので、停電があったときに安心だから」「胆振東部地震を経験したから」といった、非常時の備えとして蓄電池に期待する声もあった。
蓄電池を保有していない人でも、69%が蓄電池を欲しいと回答。停電時に家電(300W)を使える時間が、小規模蓄電池では約8時間分、中規模蓄電池では約13時間分、大規模蓄電池では約32時間分と仮定して、「蓄電池を購入するとしたら、どのような蓄電池が欲しいですか?」とたずねると、54%が「中規模蓄電池(5kWh程度)」と回答。停電発生時に半日分の電力を賄えれば安心だと考える人が多いとわかった。
経済産業省は、卒FIT世帯向けに情報提供サイトを開設し、「蓄電池などと組み合わせて自家消費をすること」または「新たに小売電気事業者などと相対・自由契約し、余剰電力を売電すること」の2つの選択肢を提示している。25年には、約230万件がFITを利用せず、電力を消費しながら電力を創出するようになる見通しで、卒FIT世帯がどの選択肢を選ぶのか、注目が集まっている。