【記者のひとこと】混戦深まる自動運転ソフトウェア

コラム

2018/12/20 10:00

 自動運転ソフトウェアが混戦の度合いを深めています。クルマの制御系の世界標準は、欧州発の車載OS「AUTOSAR」でほぼ収束しつつありますが、自動運転系のソフトウェアプラットフォームは、まだどこが主導権を取るのか見えない状態だといいます。

 この12月、名古屋大学などとの産学連携で誕生したオープンソースソフトウェアの自動運転ソフトウェア「Autoware(オートウェア)」の普及推進団体が新たに発足。AUTOSAR陣営も自動運転を視野に入れた「AUTOSARアダプティブプラットフォーム」の仕様策定に力を入れています。

 車載ソフトに詳しい名古屋大学の高田広章教授は、「(自動運転の領域で)どのソフトウェアプラットフォームが主流になるのか、まだ見えてこない」と話しており、当面は混戦の状態が続きそうです。(安藤章司)


【関連記事はこちら】
国産「AUTOSAR」が出そろう 車載OSで受注優位に転じるか
顧客の課題解決にグループ内外の力を結集させる キヤノンITソリューションズ 代表取締役社長 足立正親
ハード絡みのSIに重点投資 IoTや車載、産業システム領域を伸ばす――豆蔵ホールディングス
車載OS向け開発ツールを先行投入――ポップコーンザー
<SI論 システム開発はどう変わるのか>[第127回]コミュニケーション・テクノロジー 明暗分かれる組み込み開発ビジネス
ハイエンドなIoTエッジ開発に強み スマホで培ったリファレンス技術を応用――サンダーソフト