第1回「U-15長野プログラミングコンテスト(U-15長野プロコン)」が、1998年の冬季五輪でスケート競技などの会場になった長野県長野市のビッグハットで開催された。長野市内の小・中学生20人が出場し、7月下旬の事前講習会から積み重ねてきたプログラミング学習の成果を披露。地域最大級の多業種総合展示会「産業フェアin信州 2018」のメイン会場で実施した決勝トーナメントには、展示会の出展社や来場者なども観戦に集まり、大盛況のコンテストになった。
U-15長野プロコンは、ITジュニアの養成と地域のIT関連産業の底上げのために実施されるコンテスト。初開催となる今回は、碁盤目状のフィールド上で参加者が作成したプログラム同士を戦わせる対戦型ゲームプラットフォーム「CHaser」を使用し、競技部門として開催した。なお、今大会のモデルとなった「U16旭川プログラミングコンテスト」には、競技部門とデジタル作品を審査員が評価する作品部門がある。
U-15長野プロコン大会長を務める長野商工会議所の北村正博会頭は、「IT化が進み、PCなしでは業務が進まない時代になってきた。一方、PCやスマートフォンは使えるが、使える背景は考えず、でき上がったものを活用している方が多い。そのような状況のなかで、ものを考え創意工夫する力を養っていかなければいけない。そこで、旭川の取り組みを参考に本大会を立ち上げた」と、開催する目的を説明した。
U-15長野プロコン当日は、午前中に会場内の会議室で予選を実施。20人の参加者のうち、上位8人が決勝トーナメントに進んだ。大会競技審判員を長野市でSIを手掛けるシステックスのエンジニアである大森渉氏が、プロコンの司会実績のある五十嵐優太氏が大会DJを務めた。
予選の開会式であいさつした、実行副委員長の青柳和男・長野市ICT産業協議会会長は、「多くのお問い合わせ、参加申し込みをいただいたが、応えきれなかった。今後の課題として、次回以降に生かしていく」と、来年以降の開催にも前向きな姿勢を示しつつ、「競技なので勝敗が付いてしまうが、おそらくわずかな工夫の差。勝敗以上に、この大会を楽しんでもらいたい」と語った。
予選は、参加者のプログラムとボットの対戦。順調に動くプログラムがある一方で、動かなくなってしまったり、同じ動作を繰り返したりするプログラムがあったものの、参加者たちは自らのプログラムの反省点を冷静に分析して説明していた。五十嵐氏は、「事前講習会を経て、参加するだけでもすごいこと。さらに、自らで改善点を見つけられるのは素晴らしいこと」と、語っていた。
大型ステージで開催された決勝トーナメントは、参加者の保護者や大会関係者のほか、産業フェアの出展社や来場者の注目を集めた。参加者の熱意や五十嵐氏の軽妙で分かりやすい司会が追い風になり、常に100人以上、ピーク時に150人以上が観戦していた。
決勝戦に進んだのは、長野日本大学小学校6年生の北村健友選手と、篠ノ井西中学校2年生の平野真央選手。両者一歩も譲らない接戦に観衆が沸き上がるなか、僅差で優勝したのは、平野選手だった。平野選手は、「あと少しの差だったのでヒヤヒヤした。まだ実感がわかない」とコメント。北村選手は、「あとちょっとだった……」と悔しげに語った。
閉会式に登壇した、U-15長野プロコンの監事を務める近藤守・長野市教育委員会教育長は、「これからの子どもたちは、日本語、外国語のほかにプログラミング言語も学ばなければならない。今日参加した選手たちは、それを先取りしている。彼・彼女らが、プログラミングなどを通じ自分を表現していけるようになれば、ますますお互いの理解が進み、人間のコミュニケーションが円滑になっていくはず」と期待する。最後に、関係者や参加者、参加者を支えた保護者への感謝を述べ、締めくくった。
7月に開かれた事前講習会には、90件ほどの問い合わせがあったが、先着順で33人が参加した。参加費は無料。PCは、U-15長野プロコンの理念に共感したマウスコンピューターが提供した。講師は、長野工業高等専門学校や長野工業高等学校の生徒が務めた。このように、先輩が後輩を教える仕組みは、旭川プロコンから取り入れた。今大会は、北海道旭川工業高等学校の協力も得ている。
優勝した平野選手は、2019年1月18日の「BCN ITジュニアU-16賞 2019」にノミネートされる。
U-15長野プロコンは、ITジュニアの養成と地域のIT関連産業の底上げのために実施されるコンテスト。初開催となる今回は、碁盤目状のフィールド上で参加者が作成したプログラム同士を戦わせる対戦型ゲームプラットフォーム「CHaser」を使用し、競技部門として開催した。なお、今大会のモデルとなった「U16旭川プログラミングコンテスト」には、競技部門とデジタル作品を審査員が評価する作品部門がある。
U-15長野プロコン大会長を務める長野商工会議所の北村正博会頭は、「IT化が進み、PCなしでは業務が進まない時代になってきた。一方、PCやスマートフォンは使えるが、使える背景は考えず、でき上がったものを活用している方が多い。そのような状況のなかで、ものを考え創意工夫する力を養っていかなければいけない。そこで、旭川の取り組みを参考に本大会を立ち上げた」と、開催する目的を説明した。
U-15長野プロコン当日は、午前中に会場内の会議室で予選を実施。20人の参加者のうち、上位8人が決勝トーナメントに進んだ。大会競技審判員を長野市でSIを手掛けるシステックスのエンジニアである大森渉氏が、プロコンの司会実績のある五十嵐優太氏が大会DJを務めた。
予選の開会式であいさつした、実行副委員長の青柳和男・長野市ICT産業協議会会長は、「多くのお問い合わせ、参加申し込みをいただいたが、応えきれなかった。今後の課題として、次回以降に生かしていく」と、来年以降の開催にも前向きな姿勢を示しつつ、「競技なので勝敗が付いてしまうが、おそらくわずかな工夫の差。勝敗以上に、この大会を楽しんでもらいたい」と語った。
予選は、参加者のプログラムとボットの対戦。順調に動くプログラムがある一方で、動かなくなってしまったり、同じ動作を繰り返したりするプログラムがあったものの、参加者たちは自らのプログラムの反省点を冷静に分析して説明していた。五十嵐氏は、「事前講習会を経て、参加するだけでもすごいこと。さらに、自らで改善点を見つけられるのは素晴らしいこと」と、語っていた。
大型ステージで開催された決勝トーナメントは、参加者の保護者や大会関係者のほか、産業フェアの出展社や来場者の注目を集めた。参加者の熱意や五十嵐氏の軽妙で分かりやすい司会が追い風になり、常に100人以上、ピーク時に150人以上が観戦していた。
決勝戦に進んだのは、長野日本大学小学校6年生の北村健友選手と、篠ノ井西中学校2年生の平野真央選手。両者一歩も譲らない接戦に観衆が沸き上がるなか、僅差で優勝したのは、平野選手だった。平野選手は、「あと少しの差だったのでヒヤヒヤした。まだ実感がわかない」とコメント。北村選手は、「あとちょっとだった……」と悔しげに語った。
閉会式に登壇した、U-15長野プロコンの監事を務める近藤守・長野市教育委員会教育長は、「これからの子どもたちは、日本語、外国語のほかにプログラミング言語も学ばなければならない。今日参加した選手たちは、それを先取りしている。彼・彼女らが、プログラミングなどを通じ自分を表現していけるようになれば、ますますお互いの理解が進み、人間のコミュニケーションが円滑になっていくはず」と期待する。最後に、関係者や参加者、参加者を支えた保護者への感謝を述べ、締めくくった。
7月に開かれた事前講習会には、90件ほどの問い合わせがあったが、先着順で33人が参加した。参加費は無料。PCは、U-15長野プロコンの理念に共感したマウスコンピューターが提供した。講師は、長野工業高等専門学校や長野工業高等学校の生徒が務めた。このように、先輩が後輩を教える仕組みは、旭川プロコンから取り入れた。今大会は、北海道旭川工業高等学校の協力も得ている。
優勝した平野選手は、2019年1月18日の「BCN ITジュニアU-16賞 2019」にノミネートされる。