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「歩き」や「走り」を解析、シューズ向けIoTモジュールの実験に成功

時事ネタ

2018/06/19 14:30

 スマートフットウェアを開発するno new folk studio(nnf)、NTTドコモとハタプロのジョイントベンチャー事業である39Meisterチーム、LPWA関連機器開発を手がけるグリーンハウスは、LPWAネットワーク環境を提供するミライトのLoRaWANネットワークを活用してnnfが開発したシューズ向けIoT標準モジュール「ORPHE CORE」をLPWAに対応、運動能力や健康状態と密接な関係にある「歩き」や「走り」に関するデータを携帯回線に依存せず伝送して解析を可能にするIoTモジュールの実験に成功した。

「ORPHE CORE」(左)とシューズに取り付けるイメージ

 ORPHE COREは、対応するシューズに取り付け可能なカートリッジ型のIoTモジュールで、歩行パターンを記録したり、アスリートの運動解析を行ったりと、さまざまなシーンに対応できる。今回、ORPHE COREのフォーマットに準拠したLoRaWANモジュールを、39Meisterチームとグリーンハウスが共同で、リーン型開発手法のノウハウを導入して開発。ORPHE COREがLoRaWANに対応することで、スマートフォンなどの携帯電話回線やデータ通信回線を経由せず、歩行や走りに関するデータを直接運動解析システムに伝送してデータ連携することが可能となった。

 2020年の東京五輪開催を控え、東京ベイエリアのスマートシティとしても注目されている豊洲地区で実用性を確認。豊洲駅を中心として、新豊洲駅から枝川地区までカバーする最長2km程度のエリアで安定したデータ通信を行うことに成功した。また、シューズ内への通信デバイスの格納に関しても、10kmの歩行後できょう体へのダメージがなく、着用感についても歩行者が通常のシューズとの差異を認識することなく歩行できた。

 この結果を踏まえて、nnf、39Meisterチーム、グリーンハウス、ミライトの4社は共同で、ランニング以外にもスポーツ、フィットネス、ヘルスケアといった用途で、運動解析や見守りなどのさまざまな機能と通信インフラ・サービスを提供していくほか、自治体や保険業での健康データを活用したサービスとの連携などを目指す。