2017年12月に米VESA(ビデオエレクトロニクス規格協会)が策定した「Display HDR」の最上位クラス「Display HDR1000」の液晶ディスプレイが、早くもフィリップスから登場した。5月9日に発表したのは、「Display HDR400」の「436M6VBRAB/11」と、「Display HDR1000」の「436M6VBPAB/11」の2機種。「Display HDR1000」対応モデルは本モデルが日本初となる。
川口氏は急速な成長の要因を2点あげる。まず、業界最長となる5年間保証だ。これは、汎用液晶ディスプレイであれば全機種に適用している(サイネージディスプレイは3年間保証)。「長期間の保証体制が敷けるのは製品の品質に自信があるから。問い合わせ時も海外ではなく、日本で日本人が対応するので安心感がある」(川口氏)。
次にサイズや用途が幅広いラインアップ。スタンダードモデルやブルーライトカットモデルなど需要が高いものはもちろん、4Kモデルのような上位機種でも複数の選択肢を用意しているのが特徴だ。そして、最新テクノロジーの導入も早い。14年12月に40型4Kモデルを日本で初めて発売したのも実はフィリップス。初物は今回の「Display HDR 1000」に限った話ではない。
画面下のLEDが点灯するAmbiglow機能もユニークだ。色はランダム表示だけでなく、コンテンツに合わせてカラーを自動調整するモードも備え、映像と連動することで臨場感を高める役割を果たす。
価格はオープンで税別実勢価格は「436M6VBPAB/11」が12万円前後、「436M6VBRAB/11」が9万円前後の見込み。最新規格対応モデルとしてはかなり値段が抑えられている印象だが、川口氏いわく「先行して市場開拓するアドバンテージを得るため、ギリギリのところを攻めた価格設定」とのこと。国内市場でのさらなるシェア拡大に向け、ハイエンド市場での存在感を高める狙いがあるようだ。(BCN・大蔵 大輔)
国内市場参入から6年 販売シェアは急速に拡大
フィリップスの液晶ディスプレイの日本販売総代理店を務めるMMD Singapore日本事務所(MMD)営業部の川口康裕主任は、新製品の発表前に同社の液晶ディスプレイのポジションを確認。IDCの調査によると、フィリップスはPCバンドルを含む販売台数ランキングで世界第8位、純粋な液晶ディスプレイ単体で4位にランクインしているという。日本では13年10月の市場参入と歴史は浅いが、ここ数年は、短期間でシェアを拡大し上位メーカーの常連になっている。川口氏は急速な成長の要因を2点あげる。まず、業界最長となる5年間保証だ。これは、汎用液晶ディスプレイであれば全機種に適用している(サイネージディスプレイは3年間保証)。「長期間の保証体制が敷けるのは製品の品質に自信があるから。問い合わせ時も海外ではなく、日本で日本人が対応するので安心感がある」(川口氏)。
次にサイズや用途が幅広いラインアップ。スタンダードモデルやブルーライトカットモデルなど需要が高いものはもちろん、4Kモデルのような上位機種でも複数の選択肢を用意しているのが特徴だ。そして、最新テクノロジーの導入も早い。14年12月に40型4Kモデルを日本で初めて発売したのも実はフィリップス。初物は今回の「Display HDR 1000」に限った話ではない。
最新規格対応ながら攻めの価格設定
新製品のキーポイントである「Display HDR」は、PC用の液晶ディスプレイを対象に定めたHDR品質の基準で、システムのパフォーマンスに応じて3段階のレベルを設けている。上から1000、600、400となっており、今回は「1000」と「400」のモデルを用意。「600」についても近日中の発売を検討しているそうだ。この数字は最大輝度を表しており、「1000」であれば1000cd/平方メートルに対応しているということになる。画面下のLEDが点灯するAmbiglow機能もユニークだ。色はランダム表示だけでなく、コンテンツに合わせてカラーを自動調整するモードも備え、映像と連動することで臨場感を高める役割を果たす。
価格はオープンで税別実勢価格は「436M6VBPAB/11」が12万円前後、「436M6VBRAB/11」が9万円前後の見込み。最新規格対応モデルとしてはかなり値段が抑えられている印象だが、川口氏いわく「先行して市場開拓するアドバンテージを得るため、ギリギリのところを攻めた価格設定」とのこと。国内市場でのさらなるシェア拡大に向け、ハイエンド市場での存在感を高める狙いがあるようだ。(BCN・大蔵 大輔)