ケイ・オプティコムは5月7日、同社がMVNOとして提供するモバイル通信サービスのmineo(マイネオ)で、画像などの品質を落としてデータ転送量を削減する“通信の最適化”を予告なく実施したことについて、同社のコミュニティサイト「マイネ王」内に謝罪文を掲載した。
mineo事業の責任者を務める同社モバイル事業戦略グループの上田晃穂グループマネージャー名で、mineoのスタッフブログに「お詫び」として掲載された。約款には、事前の通知を行わなくとも通信利用を制限できる旨が記載されていたが、「情報公開を積極的にしていくmineoの企業姿勢として、今回の内容は契約者の方々へ事前説明しておくべき事項であった」としている。
同社はmineo通信サービス契約約款の第35条で、「通信が著しくふくそうする場合」などに「圧縮その他mineo通信サービスの円滑な提供に必要な措置」を行うことがあると規定。この条項に基づき、4月10日から一部時間帯で通信の最適化を開始したが、導入にあたって事前の通知はなかった。なお、mineoでは現状、ユーザーが明示的に最適化処理のオン/オフを選択することはできず、通信が集中した際に同社側の判断で最適化が行われている。
“通信の最適化”の呼称で実施される処理では、非可逆的な圧縮技術によってデータ量を削減するため、劣化したコンテンツの品質をユーザー側で復元することはできない。通信事業者は、約款に規定があることを根拠に最適化を行っているが、通信の内容を経路途中で改変することは、外形的には憲法や電気通信事業法で定められた「通信の秘密」に抵触する格好になる。このため、最適化が通信事業者の業務上避けられない正当行為として認められるのかについては議論がある。
大手携帯電話会社では、一時期ソフトバンクが最適化を実施したものの、その後は中止しているほか、NTTドコモとKDDIは導入しながらも、希望者はサポート窓口への申し込みで最適化の解除を可能としている。MVNOでは、mineo同様に通信の最適化を行っているケースがあるが、BIGLOBEのように標準では最適化が有効なものの、ユーザー側の設定変更で最適化を解除できるサービスもある。また、現状では最適化を実施していないMVNOも多く、各社で対応は分かれている。
ケイ・オプティコムでは今回の最適化に関し、技術者による詳細な説明を追ってサイト上に掲載するとしている。(BCN・日高 彰)
mineo事業の責任者を務める同社モバイル事業戦略グループの上田晃穂グループマネージャー名で、mineoのスタッフブログに「お詫び」として掲載された。約款には、事前の通知を行わなくとも通信利用を制限できる旨が記載されていたが、「情報公開を積極的にしていくmineoの企業姿勢として、今回の内容は契約者の方々へ事前説明しておくべき事項であった」としている。
同社はmineo通信サービス契約約款の第35条で、「通信が著しくふくそうする場合」などに「圧縮その他mineo通信サービスの円滑な提供に必要な措置」を行うことがあると規定。この条項に基づき、4月10日から一部時間帯で通信の最適化を開始したが、導入にあたって事前の通知はなかった。なお、mineoでは現状、ユーザーが明示的に最適化処理のオン/オフを選択することはできず、通信が集中した際に同社側の判断で最適化が行われている。
“通信の最適化”の呼称で実施される処理では、非可逆的な圧縮技術によってデータ量を削減するため、劣化したコンテンツの品質をユーザー側で復元することはできない。通信事業者は、約款に規定があることを根拠に最適化を行っているが、通信の内容を経路途中で改変することは、外形的には憲法や電気通信事業法で定められた「通信の秘密」に抵触する格好になる。このため、最適化が通信事業者の業務上避けられない正当行為として認められるのかについては議論がある。
大手携帯電話会社では、一時期ソフトバンクが最適化を実施したものの、その後は中止しているほか、NTTドコモとKDDIは導入しながらも、希望者はサポート窓口への申し込みで最適化の解除を可能としている。MVNOでは、mineo同様に通信の最適化を行っているケースがあるが、BIGLOBEのように標準では最適化が有効なものの、ユーザー側の設定変更で最適化を解除できるサービスもある。また、現状では最適化を実施していないMVNOも多く、各社で対応は分かれている。
ケイ・オプティコムでは今回の最適化に関し、技術者による詳細な説明を追ってサイト上に掲載するとしている。(BCN・日高 彰)