中国全人代が開幕、次世代AIに注力

特集

2018/03/05 13:15

【北京発】中国の国会にあたる全国人民代表大会が3月5日、北京市の人民大会堂で開幕した。開幕式で李克強首相は、2018年の政府活動案を説明し、IT関係では次世代人工知能(AI)の研究開発や実用化などに注力する考えを示した。(齋藤秀平)


政府活動案を説明する李克強首相

 李首相は「次世代AIの研究開発や実用化を強化し、医療や養老、教育、文化、スポーツなど多くの分野で『インターネット+』を推進する」と強調し、成長の原動力の一つにITを位置づけた。次世代AIの具体的内容については言及しなかった。
 

開幕式が開催された人民大会堂

 そのうえで、「スマート産業を発展させ、スマートライフを切り開く。新技術や新業態、新モデルの活用によって在来産業を大いに改良し、高度化する」と述べ、実現に向けてモバイルデータ通信のパケット料金の30%引き下げなどを年内に実現すると呼びかけた。

 過去5年間で年率7.1%伸びた国内総生産(GDP)については、18年は6.5%前後の成長を目指すと説明。伸び率は低くなったものの、「わが国の経済がすでに高速成長の段階から質の高い発展を目指す段階へと切り替わっている実情に即している」と訴えた。