• ホーム
  • トレンド
  • 共通電子レシートの実証実験、個人を起点にした購買履歴データの利活用に向けて

共通電子レシートの実証実験、個人を起点にした購買履歴データの利活用に向けて

販売戦略

2018/02/05 18:00

 経済産業省は2月13日から28日まで、東京都町田市で、電子化された買物レシート(電子レシート)の標準仕様を検証する実証実験を実施する。実施店舗は、町田市内全域のミニストップ、ウエルシア薬局、ココカラファイン、東急ハンズ、三徳、コージーコーナーの計27店舗。


電子レシートプラットフォーム実証実験の概要

 来店客は、事前に無料の「電子レシートアプリ」をスマートフォンにインストールし、バーコード画面をレジでスキャンすることで、買い物の内容をアプリに取り込むことができる。自身で設定すれば、蓄積される電子レシートデータや個人データの一部を隠すマスク処理が可能。また、自身の電子レシートを家計簿アプリや健康管理アプリに提供していいか判断し、提供する場合はそれらのアプリ・サービスを利用できる。
 

参加店舗

 電子レシートから生成される購買履歴データを個人で蓄積すれば、買い回り状況を見通せるなどメリットが得られる。一方、企業は、購買データをもとに正確な消費者理解に基づく商品開発やサービス提供が可能になるほか、気象データや実店舗のセンサーデータなどのIoTデータを組み合わせることで、新たなニーズを発見できる可能性がある。
 

電子レシートアプリの画面イメージ

 実証実験は、経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業」の一環として、東芝テックが運営する電子レシートシステム「スマートレシート」をベースに、電子レシートの標準データフォーマット・APIを実装した、電子レシートプラットフォームを使用する。

 「スマートレシート」は、通常は紙で提供されるレシートを電子化し、電子レシートセンターがデータとして預かることで、買い物客がスマホですぐにレシート内容が確認できる仕組み。導入店舗は、買い物客の利便性向上とともに、紙でのレシート発行コストや環境負荷の削減が期待できる。