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任天堂の第2四半期決算、業績予想を上方修正、「Nintendo Switch」は1400万台へ

経営戦略

2017/10/31 11:03

 任天堂は10月30日、2018年3月期第2四半期(17年4月~9月)の連結業績を発表した。売上高は約3740億(前年同期比273.4%)、前年同期が59億円の赤字だった営業利益は400億円、同じく309億円の赤字だった経常利益は696億円、四半期純利益は515億円(134.5%)で、大幅な増収となり、利益面では営業利益と経常利益の黒字化に成功した。

 売上増に大きく貢献したのは、3月に発売した家庭用ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」だ。7月に発売した「Splatoon 2(スプラトゥーン 2)」が国内外で人気となり、全世界で361万本の販売を記録した。さらに、それぞれ4月、6月に発売した「マリオカート8 デラックス」や「ARMS」などの販売が順調に推移し、ハードウェアの販売台数は489万台、ソフトウェアの販売本数は2202万本となった。
 

好調な売り上げをけん引した家庭用ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」

 また携帯ゲーム機の「ニンテンドー3DS」では、6月から7月にかけて発売した「Newニンテンドー2DS LL」が販売を伸ばし、ハードウェアの販売台数は286万台(前年同期比105.0%)となった。一方で、ソフトウェアの販売本数は新作が堅調に推移したものの1382万本(72.0%)だった。

 このほか、9月に発売した「ニンテンドークラシックミニスーパーファミコン」は好調な出だしとなった。NFC対応フィギュア「amiibo(アミーボ)」は、新たに発売した「Splatoon」シリーズなどでラインアップの拡充を図り、フィギュア型を約510万体、カード型を約280万枚を販売した。ダウンロードビジネスは、Nintendo Switchでのダウンロード販売が好調で、売上高は合計で228億円(前年同期比155.0%)。アプリなどのスマートデバイスビジネスは、IP関連収入などを含めた売上高が179億円(526.0%)となった。

業績予想を大幅に上方修正、「Nintendo Switch」は1400万台へ

 今後は、10月末に発売した「Nintendo Switch」用ソフト「スーパーマリオオデッセイ」や、12月に発売する「ゼノブレイド2」、11月に発売する「ポケットモンスターウルトラサン・ウルトラムーン」などの新作ソフトに加え、11月下旬に配信を開始するゲームアプリ「どうぶつの森ポケットキャンプ」が、売上増に寄与していく見通し。

 任天堂は好調な業績を背景に、18年3月期の連結業績予想を上方修正した。売上高は9600億円(前回発表の128.0%)、営業利益は1200億円(184.6%)、経常利益は1250億円(208.3%)、当期純利益は850億円(188.9%)としている。

 あわせて、いまだに購入のための列を作っている「Nintendo Switch」の販売台数予想も1400台(140.0%)に修正している。クリスマス商戦や年末年始の販売にあわせて十分な台数を用意しているかが、注目される。(BCN・南雲 亮平)